060130 NHK POP JAM

「昔私が仕事で中国に滞在していたとき、チケットがなくて入れなかった映画館に、外国人だからどうにかして〜と無理言って入れてもらったんだ〜。まさか、日本で、外国から来たから前の方にしてくれとも言えないしね〜。」と、私がさっき言ったことばを真に受けて、なんとNさんが、係員の人に、私のことを、「この人なんか、中国から来ているんですよ〜。」と何か交渉しているようだ。

「いや〜、なんとか前の席にかえられないかとおっしゃるお客さんも多いのですが、そういうことは一切お受けしていないんですよ〜。」と、もっともなお答え。

「中国に今日お帰りになるんですか?」と係員の人に聞かれる私。

そんなわけないじゃん。今日は3階の女決定!

私たちは、分別ある大人〜。

私もNさんもYさんも、台北コンサートで、あまりにすごい場所でのジフニを体験してしまっている。ちょっと席について贅沢に慣れてしまっている感が否めない。そういう私だって武道館では2階スタンドの上のほうからの観戦だった。

今日この会場に来られなかったたくさんのファンのことを考えれば、なんという贅沢。

この場、この空間で、ジフニのSad Tangoを体感できる幸運に感謝しなければ!!

席についてみると、ご近所さんにもたくさんのジフニファンが。

見えても、見えなくても、赤いバラの横断幕と応援フラッグを取り出す私たち。

さあ、POP JAMの始まり、始まり〜。

うん??

でも、なんだか知らない人ばっかりだよ〜ん。

それに、一人ひとりの出番が、予想通りかなり短い。

ステージはかなり下のほうだし、周りもジフニのファンだし、RAINの出番はまだまだ先だし、一気に緊張感のなくなる私たち・・。

おお、でもいろいろな歌手のファンのみなさんそれぞれに、とても特色あるペンライトの振り方があるんですね〜。おもしろいので、その振りをまねして、RAIN棒を振り回す私でした。

休憩をはさんで、第二部、終盤も終盤、9時を回ってから、ついにジフニの登場!!

例のタトゥ〜に似た柄の、ベージュの敷物(カーペット?)がステージ上に敷かれる。

とたん、それまで緊張感の萎えていたNHKホールが、一気に武道館状態に!!

3階からだからこそ、会場全体の尋常でない沸き方を、ず〜んと直接感じることが出来たとも思う。

イントロとともに、凄まじいほどの、「チョンジフンコール」。

横断幕が、タオルが、銀ポンが、レイン棒が、うちわがそれぞれリズムに合わせて躍動し始める。

おっと、歌いだしはショートバージョン、「かなわない〜けど〜」だよ。とたんに大合唱。

ジフニの表情も、ダンスの細部も、もう何にも分からない。
とにかく会場全体の熱狂に身をまかせるだけ。

だって、みんなこの一瞬のために、日本全国から集まったんだもん。

この時に、すべてをかけているんだもん。

私の耳に入ってくるのは、となりのNさんの歌声と、疑似武道館状態の歓声だけ。

あ〜ん、ジフニの声が聞こえないよ〜。

あまりの歓声に、ジフニにも自分の歌が聞こえないのではないかと心配してしまった。

あっという間に、Tangoは終わってしまった。

ああ、次にSad Tangoを聞けるのはいつのことになるやら・・。

テレビの放映ではカットされていたけど、そのあと簡単なインタビューがあった。

「みなさん、掛け声では、なんと言っているのですか?」というような質問。

そのとたん、またしても凄まじい「チョンジフンコール」!

遠くて実際には見えなかったけど、歓声の中で、「にこっ」と微笑むジフニが、確かにそこにはいた。

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