2004.5.25 東京宝塚劇場 2階1列

My初日から2週間・・・やっと2度目の観劇が叶いました。
初日レポをUPしてから復習予習兼ねてDVDを観ましたが、
結構、生で観るのと印象が違う部分があって感じ方も違いました。
客席で観ていた時は途中から飽きちゃって(苦笑)・・・
ホント、ちっちゃい子供みたいにソワソワなu-tsuでしたんで。
で、DVDでよ〜く内容の理解度を自分なりに深めて再び挑んだ感劇。
・・・果たして結果や如何に?!
←ちと大袈裟?



唯でさえ数少ない観劇にも関わらず、なんとu-tsuは遅刻(ー△ー;
めちゃめちゃ走ったのにロビーはガラガラ・・・
焦りが高まるなか、キャトルで流れていた王家の映像に一瞬
動きを止められるがエスカレーターを走りながら2階へ・・・
急いでいるのにスカイステージのチラシを配るお姉さん・・・
それどころじゃな〜いっ(泣)状況をよんでくれぇと思いつつ
更に上へ・・・走りに走って2階席へ辿りついたら、ちょうど
プロローグの燕尾が終ったところでした。
ズラ〜っと並んだ燕尾の場面は好きなのに観れず残念でしたが、
幸いなことにわたるくんの登場はしっかりと観る事ができ、
良いんだか悪いんだか複雑な感じ・・・

今回は下手側の2階ということで、前回とはまた違った印象。
プロローグの白紳士が一度袖に入るところも、ず〜っとお顔が観れて
唯ひたすらオペラで追い続けておりました(^^ゞ
ホントに純白のわたるくんなんて最近はお目にかかることもないので、
とっても貴重なお姿を拝見できる場面だなぁと嬉しく思いますね。
歌も低音はやはり聴き辛い部分があるものの、やっぱりこの声は
大好きだなぁ〜とニンマリしながら聴きました。
でも物足りなさは初見と同じく感じる・・・大人しめの華やかさが
ハンパ感を生んでいるというか、色彩に欠けるような気がします。
思いきってプロローグ無しで、いきなりブリュアンのセリ上がり
から始まるほうが好みかも・・・って気がする。
イヤ、でもそれじゃ、イキナリすぎて付いていけない人続出か?
う〜ん難しいねぇ。始まりは1時間半観客を引っ張る為に大事だから
インパクトは欲しいんだけど、あまり突飛なことすると引いちゃうし。
宝塚の場合は夢を観るトコロだからこういう感じの始まりで
イイのかもしれないのかな?


ブリュアンのセリ上がりから歌が終るまでオペラでジ〜っと・・・
帽子があるので表情が見え隠れの状態なんですが、そこがまた
u-tsuのツボなんですよ〜(^▽^; もちろん、全て見えるに
こしたことはありませんが、帽子から見える表情がなんともセクシ〜♪
でもって帽子から見え隠れする口元がu-tsuの大お気に入りっ。
わたるくんに釣られて嵌った『TEMPEST』で帽子の影から見えた口元に
ものすごい引き寄せられまして、以来、u-tsuの大好物でございます
Y
特に大好きなのは【NUIT NOIRE 暗闇】【人生の春は】の部分。
このフレーズの時の声と口元が好きです(笑)。
なんてカッコイイんだろう♪と自然と顔がヘラヘラしちゃって、
人が見たら逃げて行くようなヘラヘラ顔のu-tsuでした(^^ゞ

前回、長いなぁと感じたシトワイヤンの末裔だ〜は、しつこさは
あるものの2階から観たらそんなにイヤな場面じゃなかった(苦笑)。
様子がよく見えるっていうのが良かったのかな。
1階の時はゴチャゴチャしてるように見えたので・・・
シャガールやスーチンが輪に入っていく様子が見えて、感情の動き
なんかも解りやすいのじゃないかなと。
取って付けたような唯一の群舞な場面ですが、上から見るとキレイで
解りやすいので、ここは前回よりも楽しめました。
何よりアナトールの登場が見れたってのも理由の一つですが(^^)。
大劇では名前を呼ばれて袖からの登場だったのですね。
東京ではロシア大公夫妻が店を出て行くのと入れ違いに、舞台少し奥の
袖から拍手をしながら店に入ってきています。
ブリュアンが店の客の方へ振り向くと慌ててテーブルの下に隠れて、
チョコチョコ頭を出しながらブリュアンや周囲を伺っているという。
その様子はもう可笑しいったらないんですよ。
細かい芝居が上手い、組長っ!\(^▽^)/流石ですっ。
ブリュアンに嘘を告げて帰る時も客席に向ってニカ〜っと笑い、
袖に入るかと思ったら一歩戻ってみたり・・・予想外の出来事に
声に出して笑ってしまいました。ブリュアンまで『あっ』とか
声に出しちゃったくらいですからねぇ(笑)ちょっと様子もヘンだった。
わたるくんにも予想外だったのじゃないかと。

ここではブリュアンがロロットに汗を拭いてもらっていたんですねぇ。
そういえばオデコに汗がいっぱい光ってましたっけ・・・
ライトも暑いしお衣装も厚そうだしねぇ。
特定の恋人がいなかったこの時はロロットが世話役だった(^^)?


好きな場面の一つ、アポリネールとマリーのデュエットから続く
ラ・リュシュの場面。ここは大好きでお気に入りです。
いきなり始まるデュエットに戸惑った前回ですが、不思議と印象的。
マリーは精神的に不安定な感じが出ていて、それを大きく包む
アポリネールがとてもステキだなぁと。
4人の画家が描きながら互いを歌い踊るトコロは、歌詞がそれぞれの
特徴を表わしていて気持ちに染みてくるような感じ。
ここは先生を誉めてあげます(笑)。ホントに歌詞も音楽も好き。
ここで一番嬉しかったのはシャガールの絵が見れたこと(^^)。
前回は上手側だったので見れなくてすご〜く気になっていたんです。
キャンバスにはウェディングドレス姿の女性・・・
あれはベラでしょうか、幸せそうな可愛らしい女性が描かれていて、
それが見れたときは妙に嬉しかったですねぇ。
4つのキャンバスの中で一番目を引いたのはスーチンの絵。
やっぱりスーチンといえばカドミウムレッドが特徴・・・
実際にはその色を見たことありませんが、舞台上のキャンバスに
描かれている赤に目を引かれました。
でも好みの絵としてはモディリアーニの人物画かなぁ。
ローランサンとは違った柔らかみのある絵に、やさしいものを感じる
というか・・・和み系な印象がありますよね。
この場面を観てて強く思うのは、この画家たちがそれぞれ主役の
舞台を観たいなぁということ。もちろん役者はこのままで。
タニくんのモディリアーニ、まとぶんのユトリロ、
しいちゃんのシャガール、すずみんのスーチン・・・
かしちゃんのアポリネールも是非とも観たいっ。
すごく印象的な芸術家たちだったので、それぞれの半生を舞台で
観れたらなぁと思います。絶対この配役で観たいっ。


伯爵邸に戻ったブリュアン・・・アナトールの微妙な変化に
訝しがる様子がなんとも楽しい(^^)。
アナトールの言葉が嘘だと思うのと、もし本当だったらという
気持ちが入混じって表情が微妙なんです。
そこへ見知らぬ女性がオーデション会場は?なんて来るものだから
ますますブリュアンの表情は百面相・・・
伯爵が登場するとだんだん怒りが込上げてくるブリュアン。
やっぱり嘘だったと帰ろうとするブリュアンの前に立ちはだかる
アナトール・・・身長が違うので飛び跳ねながらブリュアンと
目線を合わせようとする姿がお茶目な執事、可笑しすぎです。
それにしてもこの場面のオリガの歌声にはu-tsuも耳を塞ぎたい。
でもみんなの様子が可笑しくてそれどころじゃないし(苦笑)。
たまに聴くu-tsuが耳を塞ぎたいんだから毎日公演している
人たちはどんな気持ちなのか・・・ちょっと気になるかも。

それにしても『許せな〜い』は唐突すぎて、やっぱりヘン。
下手側でアデルとクロディーヌが帰る、帰るなというやりとりを
しているんだけど全然声を出さないので、いざ台詞の番になった時に
とても不自然に感じてしまって。いかにも台詞の順番を待ってました
というのが判りすぎちゃって、とっても見苦しい。
どうせコミカルな場面なんだから大声とまではいかなくても
観客にわかる程度の小声で押し問答してもいいと思う。
華ちゃんは下級生だから遠慮が出るのかもしれないから
檀ちゃんがリードしてあげたらイイのじゃないかと・・・
ただでさえアデルの夢を語る真剣な場面が控えているのに、
あんまりにも唐突じゃ観ているこっちは『何なの急に?』って
思っちゃうから。実際、前回はそう感じてヘンな展開とか思ったし。
全部が日々進化するワケじゃないけど、ずーっと同じっていうのも
どうかと思うし・・・それなりの工夫は大事ではないかなと。
そして、その後の銀橋でのやりとりもねぇ・・・
とにかく、ガンバレ檀ちゃん、ガンバレ華ちゃんっ。


御曹司のブリュアンがアデルを追ってくる場面では、
再びオペラでジ〜っと見入っておりました。
歌っている時だったか、ちょっと空を見上げる感じで2階の方を
見るブリュアンとオペラ越しに視線が合ったように感じて
すごいドキドキしちゃいました(^^ゞ
完全な視線の一致ではなくて、こっちはずっと見ているんだけど
相手はそれに気付いていないという状態で視線が近かったという・・・
そんな表現で分かるかな?よく待ち合わせとかでないですか?
相手がすぐ前にいるのに気付かないとか見えないといか。
そんな状態に近い状況だったんですよ。・・・たぶん。
見ている方向はこっちなんだけど、視点は定まっていない。
なんかねぇ、目の前で視線が合うよりもドキドキするんじゃないかと。
オペラだと覗いてるっていう印象があるから、ちょっと後ろめたさを
感じるというか(苦笑)。相手は知らないのに、こっちは喜んで
覗き見しているという・・・(ーーゞもしかしたら、このドキドキは
嬉しいのではなく、マズイ見つかったぁ〜というドキドキだったかも?


釈放されたアポリネールとマリーの再会。
改めて、ここはもう少し絡みがほしかったと思う。
あまりに短くて何の為の場面だか伝わらないんです。
この二人が軸のお話ではないから仕方ないんだけど、でもこんな
やりかたはヘンだと思う。ちょこちょことこんな場面ばかりじゃ
観てる方は理解し難い・・・呆気にとられているうちに袖に
入っていくんだもん(苦笑)。ちゃんとした二人が観たいですよ。

その後のブリュアンとアデルがお互いの素性を知る場面。
会うの初めてですよねぇ?と聞かれるブリュアンの反応が
前回の時よりも面白さを増していました。
特に字に書けない言葉での反応はイイです(^▽^)
『い』に濁点が付いたような音とか・・・
好きな人がいると告げられた時の落ち込む反応も判りやすく、
実は御曹司の自分だと知った時の反応も心底嬉しそうでした。
ただ、これが面白いと感じられるのは一度だけで、
アデルが同じ状況を体験するのはねぇ・・・ここは檀ちゃんが
気の毒だと思う。こんなの先にやる方が面白いに決まってるもん。
アデルがブリュアンと同じような状況になると判っているから
2度目は全然笑えないし・・・檀ちゃんには申し訳ないけど。

再び詩人に着替えて登場するブリュアンを探すアナトール。
可笑しいです。きっと日々エスカレートしているんだろうと
想像できてしまうアナトール・・・探すのはいいけど
ブリュアンは客席にはいないからね(^^;。


戦争が始まるかもしれないと話すラパン・アジルの場面から続く
アポリネールの歌・・・内容は重いのに、その哀愁さがステキだぁ〜
と聞き惚れてしまいました。線の細い貴城さんだけど、包容力の
深さは見事です。容姿に助けられている部分ももちろんありますが、
内面の深さがここ1、2年でメキメキとついてきたという感じがします。

ここでね、変ったツボができたんです・・・
オケの中のパーカッションで上手側端にいるお兄さんなのですが、
ここのアポリネールの曲でマラカスを使っているんですね。
で、このお兄さん、哀愁漂う曲にも関わらず、首を左右に振って
ノリノリでマラカスを演奏しているんです〜(笑)。
ふとした拍子にナゼかそれに気付いてしまったu-tsuはクギづけ・・・
『いや〜お兄さん楽しい〜』とか思って熱心な演奏を見つめてました。
因みに、これで気になっちゃったのでショーでは何度もこの
パーカッションへ視線が飛びましたよ。ショーは最高でしたね(苦笑)。


アデルたちの住む屋根裏部屋ではブリュアンの思いきった大告白。
う〜んこれはどうなんだろう・・・展開としては簡単に運びすぎて
好きじゃないんだけど、ブリュアンの潔さというか開き直りが
u-tsu的には好きかなぁ。大したきっかけでもないのに愛するなんて
ことがあるのかは不明ですが、こういう強引さは憧れます(^^;
でも、あそこまで往生際悪いというかウジウジな女の子はイヤだな。
もう少し図々しいくらいでもイイかなぁなんて思うんだけど・・・
それだと宝塚のヒロインとしてはダメなのかしら(苦笑)。
時間がほしいっていう気持ちは解る気はしますけどね。

ブリュアンは多少強引な告白をするけど、でも無理強いすることはなく、
あとは歌で包み込んであげられたらそれでイイか・・・みたいな
トコロはとっても好きです。存在がすごく心強いというか、
この人も懐大きいよなぁと思える。辛抱強いともいえるね。


シャガールとスーチンが旅立ち、ローランサンもパリを去る・・・
見送るアポリネールの前にヤンが現れる・・・
やがて戦争が始まり、ル・ミルリトンの客足は遠のく。
モディリアーニは病気のユトリロを抱え最後まで悪態ついている。
知りたい気持ちを自ら体験してそれを詩にするアポリネールを
酔狂だなぁと思う反面、強い人だなぁとも思う。
ホントに見守るという分野においてはブリュアンと同じくらい、
気持ちが広いし豊か・・・そんなアポリネールが志願兵になり
旅立って行く姿は凛々しく儚く潔く見える。
失恋の痛手を忘れるために志願したかもしれないけど、
それもアポリネールらしいのじゃないかなとも思える。
ヒロイック的な部分は詩人らしいという気がしますから。

アデルがやってくるとちょっと驚きつつも一瞬顔がほころぶブリュアン。
いつも通りに炎の詩人を演じるブリュアンに戸惑うアデル。
歌が聞きたいというアデルの返事を聞くと嬉しくなって表情が
緩むんだけど、照れ隠しに帽子で隠してしまう・・・
あの表情はただの恋する男っていう感じがして大好きです。
で、椅子を引きずってきて、ココへ座れと手で指し示す仕種は
一度体験したいくらいお気に入り(^^)♪
『でもやっぱり、あなたが好き』っていう言葉に、帽子の影では
満面笑みなブリュアン。ここで大袈裟に喜ばないのがブリュアンの
アマノジャクなところ。『俺様がそんなことできるかっ』
みたいな部分は可愛くて好きですねぇ。
『俺の隣にお前がいてくれたら、完璧だ』のところは
アデルのほっぺをつつきながらでしたが、個人的にはオデコをちょん、
とつつくほうがブリュアンらしいような感じがするかなぁ。
なんとなくアデルをからかうような感じでね。
もしくは距離をおいて照れ臭そうに言ってくれるとか・・・
u-tsuとして俺様で告白してほしいので、あまり可愛くまとめないで
ほしいなぁという気はするかなぁ。

それにしても、ラストの大団円・・・
前回同様に物足りないと思いました。勿体無い。
ドラマ的な終りではあるけど、あまりインパクトない演出。
作品の軸にインパクト少ないんだから最後くらい・・・と思ってしまう。
群像劇だから、ああいうラストにしたかったのかなぁ?
なんか、谷先生にはこういう作り方は向いてないような気まで
してきちゃうんだけど(苦笑)・・・
まぁ、ここ数年のわたるくんの役を見てると犠牲があって幸福感を
得るっていうのが多くて、下手すれば犠牲は死だったりするんだけど、
今回のように苦悩はあるけど比較的単純に恋人や幸福感を得るっていう
のはなかったので、その点ではこんなラストでもとりあえずイイかなと。
自分を騙し騙し、そう思うようにするという感じですが・・・



全体的の印象は前回とあまり変っておりません・・・
ただ、役者から舞台がマンネリにならないように工夫しているという
感じがするので、新たな発見があったり印象も変ったり。
ホント、何も考えずただ楽しむというのがこの作品を観るのに
必要なことなのかもしれないなぁと、実感したかな。
でもさ、ヘンなところはやっぱりヘンなんですよ(苦笑)。
気になるところはやっぱり気になる・・・
無心で観てたら笑わずに終わってしまいそうだし(ーー;
自分もテンションそれなりにして挑まないとねぇ。

ま、次回作への箸休めってところでしょーか。
そういう意味ではちょうどよく楽しめる。
内容はどうであれ、俺様ブリュアンは大好きです(^▽^)





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