星組全国ツアー公演
2003.4.25〜5.18 実施

蝶・恋−燃え尽きるとも−/サザンクロスレビュー V
2003.5.17 18時公演 観劇

行って参りました、わたるくんの新しい門出に(^^)。
当日はバタバタしていて、最低予定時間ギリギリに出発。
慌しいスタートになってしまいましたが、
会場最寄の駅に近づくにつれて思い出したように
心臓がバクバクし始めました(苦笑)。
すごく良い舞台だった、という感想をたくさん目にして
嬉しいのと、やっぱりどこか不安が拭えないっていう
複雑な心境のまま会場入り・・・

劇場入口から少し離れた左側にグッズ販売所が設置されていました。
不安や緊張は何処へやら、すぐさま歩み寄り物色開始(^^ゞ。
公演のハガキをはじめステッカー2種、舞台写真4種、
ファイル、パンフを購入。でも残念ながら舞台写真は売切れが
2種ほどあり購入不可でした(泣)。いつかは入手したいが・・・
取敢えずそれらを抱えて座席へ。
u-tsuは2階1列ほぼセンターでの観劇です。
パンフを見て流れを頭に入れつつ開演までを過ごしました。
そして開演時間になります・・・

わたるくんの声で開演アナウンスが流れると大きな拍手が(^^)!
やっぱり開演アナウンスっていいなぁとしみじみ・・・

そして照明がパッとつくと、ツアー公演とは思えない
煌びやかな世界が舞台に広がっていました。
日本物のこの鮮やかな風情は何度観ても溜息ものです(^^)。
1階席からの眺めもキレイですが、2階から観るこの幕開きは
また迫力が違って見応えがあります。
でもこのプロローグ、わたるくんが出ていないからなのか、
とっても長く感じられました、キレイなんだけどねぇ。
ついついリモコンで早送りしたいという気持ちが・・・
中国公演のビデオ見てても思ったのですが、ここは
そんなに長く設定しなくちゃいけない場面なのかなぁと。

だんだん飽きてきた頃に<第2場 青海波>へ突入。
ダレた気持ちは何処へやら、
オペラでじっっっっとわたるくん観察開始。
生のわたるくんの白塗りは初体験のu-tsuですが、
とっても綺麗でオペラ覗きながら口元がニヤ〜〜(*⌒ー⌒*)。
もうたまりませんですっ。オペラが降ろせないのっ。
登場からこんなんじゃ、ず〜〜っとオペラ使いっぱなしか?
と今思い出すとそんな勢いだったu-tsuです(苦笑)。
でも全体も観ないと分からなくなるので、気が済んでいなくても
できるだけ降ろすようにしつつ観劇することにしました。

舞いが終るとカーテンが降り、場面が変ります。
則常が雪若と霧音を労っているのですが、
その中の台詞のいくつかが新トップコンビを表わすような
台詞で、暗示をかけられているように感じてしまいました。
確かにその通りかもしれないけど、取って付けたような
云いまわしはちょっと気になりましたねぇ。
でも折々に見せる雪若の嬉しそうな表情を思い出したら、
あくまでも雪若と霧音に対しての誉め言葉なんだなぁと思えますが。

<第4場 稽古場>では維仲と季時に逆恨みされ酷いことを言われ
ていますが、そこで我慢をする雪若の懐の大きさというか、
争いを好まない穏やかさなどが感じられて、
たくさんの上臈から慕われる好青年振りがよく出ていたと思います。
きっと同姓からも好かれていたのでしょうね(^^)。

<第5場 カーテン前>では、霧音をなぐさめている雪若。
粗野な田舎育ちの自分とは違って、男とは思えぬ優雅さを
携えていると誉めますが、雪若はそんなに粗野じゃないですよね?
ちょっと元気がいい明るい青年って感じなんですけどu-tsu的には。
でも舞楽司になるにしては物腰が楚々としていない感はあるかも(苦笑)。

<第6場 御所の庭>では上臈に囲まれて嬉しそうな雪若が(^^)。
初めはちょっと戸惑い気味だったのが、だんだんと嬉しくなってきて
ついつい調子に乗って小躍りしてしまうお茶目な雪若くん。
ニコニコ笑顔が印象的でした(笑)。
途中、両手で口元を隠してクスって笑うのですが、
2階席からは白い歯が見えて、楽しそうな笑顔でした。

<第7場 カーテン前>では、女性のこととなると頑なになる霧音。
でも雪若は、将来は愛する女性と舞楽司の道を歩んでいくと語る。
密かに思いを寄せる人がいるが、決して名を明かそうとしない雪若。
そりゃそうですよね、好きなのは男の霧音だもん(苦笑)。
美しい女人ではなく、美しい青年に恋しちゃったんですもんねぇ。
自分はどっかオカシイんじゃないか?と不安になったことも
あるだろうし、誰にも相談もできないし・・・
何より霧音に知られて嫌われたら立直れないかもしれないしねぇ?
雪若の切ない気持ちを表現している場面ですが、
何故かジ〜ンと感じることなく、なんか物足りなさが・・・

<第8場 糺の森>では、霧音が女だと雪若に知られてしまいます。
舞楽の為に雪若を偽り、そしていつの日か雪若に恋心を抱いていた
ことを打明ける霧音。すると雪若も秘めた恋の相手は霧音だと告げる。
晴れて両思いになれたのはいいんだけど、
なんだか簡単すぎて感動がありませんでした。
ここまでの経緯が軽すぎるというか、主演二人が出ずっぱりの割に
話がまとまっていないというか、そこまでの事情に追いつけないんです。
思いが通じて良かったねぇ、とも思えず・・・

<第9場 百花譜>では、とてもキレイな雪若と霧音。
お話とは関係なく、絵になる雪若と霧音にクギ付け(^^)。
オペラでずぅーーっと覗きっぱなしで眉間に皺よってました・・・
南海まりちゃんが可愛くて、そちらもチラチラと覗き見(苦笑)。

<第10場 カーテン前>では、霧音への文が届けられようとしています。
父が病気だという文を預かってきたのに、嬉しそうに伝える
文使いを観て思わず苦笑してしまいました。
早く届けてあげなよって・・・

<第11場 雪の別離>では、舞楽司の試験を前に帰国を余儀なく
された霧音と雪若の悲しい別れが・・・
舞楽司になる夢を果たせない霧音との最後の「胡蝶の舞」。
悲しみが感じられる舞いで、雪若と霧音のその後に
待ち受けている不幸が見えるようでした。

<第12場 秋祭り>で、意に染まない縁談を勧められた霧音は、
雪若と結婚相手を偽って生きることはできないと
自ら命を絶とうと決意します。
オペラを覗いていたら、ウルウルした瞳の檀ちゃんと
視線が合った(ような気がしただけな)んだけど、
なんともキレイでした(^^ゞ。
わたるくんが嬉しそうなのも分かるなぁって感じの表情で(苦笑)。

<第14場 愁怨>では、霧音の死を知って悲しみに暮れる雪若。
舞楽司の試験を終え、約束通り霧音を迎えにきた雪若を
待っていたのは七日まえに自害したという霧音の墓石・・・
何故、死を選んだのか?
生きてさえいれば再び会うこともできたろうに・・・
霧音は二人の人を偽って生きていくことは心苦しいからと
死を選んだけれど、それは言い替えれば雪若に裏切られたと
思われたり、軽蔑されたら悲しいと思ったからなのではないでしょうか?
弱いとも強いとも云えない決断だけど、
あと少し思い止まってくれていたら・・・
雪若のことを想って勇気を持っていてくれたら、
お互いに生きて会うことができたかもしれないのに。
そう思うと悔しい気もするし、そうすることしか出来なかった
霧音が可哀相にも感じられます。
愛しい人の声に導かれるように姿を消した雪若の姿に、
躊躇いを感じない強さが出ていたように思います。
何処までも愛する人を追っていこうとする心の強さっていうものかな。

<第16場 エピローグ>では、胡蝶になってようやく想いが成就します。
白い胡蝶になった雪若と霧音はとても幸福そうな表情で、
舞いは儚げで、でも想いは永遠に結ばれていくのだろうと
いう感じでキレイでした(^^)。

全体的には、すみません、特に感動はありませんでした・・・
確かに場面や台詞が増えて分かりやすくなってはいるものの、
構想の薄さは変らずっていう印象が強かったので。
主演のお二人をはじめ、出演者は流石に役そのものになっている感じで、
心情がよく表現されていましたけれど。
何かが足りないなぁという気は拭えずで・・・
悲恋物にも関わらず、泣くどころかウルウルもしませんでした(苦笑)。
ほとんどの作品に関して、観る前に不安があっても
実際に観ればそれは何処かへ消えてしまうのが常でした。
でも今回はずーっとモヤモヤした感じが消えなくて、
観終わった後もスッキリしませんでした。
一言で<好みの問題>と云われたらそれまでですが(^^ゞ。

ただ、主演お二人はコンビとして絵になるなぁと思ったし、
専科を経てのトップ就任という境遇があるからこその
舞台への姿勢っていうのも同じ価値観で見れると思うので、
そう云う意味では素敵なコンビになれるのではないかなぁと。
そう、雪若と霧音のようになれたらいいですよね(^^;。

ショーの方は、ビデオでの印象と違い実際に生で
観るほうが楽しい作品でした(^^)。
幕が上がると突然に音楽が鳴りだして、
すんごいビックリしたんですけど(苦笑)。
おわぁっ!と思わず声まで出てしまって・・・
でも隣に座っていた女性もかなりビックリしていたようで、
お互いに顔を見合わせて「驚きましたよねぇ(苦笑)」って(^^ゞ。
手拍子をしながらバクバク云ってる心臓を落ち着かせて
わたるくんの登場を待っておりました。

ショーの開演アナウンスが始まると会場が暗くなり、
サンバ!の掛け声と共に照明がパッとつくと
わたるくんを中央に星組のみなさんが舞台に立っていました。
お芝居の幕開きも日本ならではの綺麗さに感心でしたが、
ショーの鮮やかで華やかな幕開きは更に素晴らしかった(^^)。
どのショーでもプロローグはホントに綺麗で、
これからの50分がどんなに楽しいだろうと思わされる始まりですよね。
特にラテン系は聴いているだけで気分が楽しくなっちゃうし♪
安心したのはお衣装の色がピンクじゃなかったこと(苦笑)。
イメージからして、わたるくんはピンクって感じがしないもん。
檀ちゃんも、意外と黒塗りが似合うんですねぇ。
お姫様な印象が強かったので、ラテンの女とかはどうなのかなって
心配していたんですが、逆に綺麗さが際立っていたように思います。

衣装替えをして再び登場した時にオペラで覗いたら、
あまりにキラキラ輝いていて、またしても目が・・・
つぶれるまではいかなかったけど、チカチカしちゃって
眩しかったです(苦笑)。
スラッとした長身だからか、豪華な衣装が良くお似合いで(^^)。
とにかくノリノリで楽しい始まりでした。

<第2章 カリブ>では、汐美さんをはじめ10人が楽しい場面を。
ケロさんの情感ある舞台がu-tsuは好きなんですけど、
久々にコミカルなケロさんを観たなぁって感じで楽しかったです。
お疲れなのか、ちょっと喉の調子が気になったのですが・・・

<第7場 カリブC>では、涼さんはじめ19人が登場の場面。
シンプルなリズムで男役のダンスから始まるカッコイイ場面でした。
涼さんがシメさんのように見えたり、祐飛さんのように見えたり(苦笑)。
なんか、雰囲気がにてるような気がしますが・・・しない?

<第3章 ヴェノスアイレス>では、わたるくんをはじめ
17人の男役がタンゴを妖しく踊る場面。
もう、すごくカッコイイわたるくん(^0^)♪
燕尾でタンゴを踊る場面で中心を務められたら立派ですっ!
男役はこうでなくちゃっ!ていう場面で、
妖しい色香あり、キレがありナルシスト的な品もあり・・・
まだまだ観ていたかったくらい素敵でした。
ニヤニヤしながらオペラを覗いていたのですが、
全体の構成も観たいしアップも観たいしで葛藤しっぱなし(苦笑)。
やっぱり星組は長身のかたも多いので見栄えがいいですよね。
2階から観ててもキレイでした。
踊ったあとに歌がありますが、落着いていて息切れも感じ
させず(苦笑)、聴きやすかったです(^^)。

<第4章 ブラジルの夜>では、檀ちゃんがトップバッターで
ラテンを楽しく歌い継ぐ場面です。
クリスマスカラーのお衣装が場面にそぐわない気がして
あまり好きではないのですが・・・何故このお衣装にしたのか?
メドレーは色んな方が歌うので時々どなたが歌っているのか
分からなくなるのですが、テンポも良く楽しい場面でした。
わたるくんの歌の後に組長さんはじめ3人が酒ビンを手に登場。
埼玉県出身のわたるくんを、すくすくすくすくすくすくすくすく・・・
と育てていただき、さいたま様ありがとう!さいたま万歳!
というようなことを云ってらっしゃいました(^^)。
”すくすく”がどこまでも続き、そこまで大きいのか?と
思わず笑ってしまいました。
ベサメムーチョ、いいですねぇ。
わたるくんは情熱的なのがよくお似合いです。
宝塚ではよく使われる曲ですが、
歴代のスターさんに負けてないベサメムーチョでした。

そして、ザ・ジョーカー(^0^)♪
散々カッコイイと聞いていたので楽しみだった場面です。
帽子にロングコートがまたピッタリなんですよねぇ。
妖しく歌いながら客席に語りかける様は文句なく素敵っ。
誰かの手にキスをすればあっちからキャ〜と嫉妬の悲鳴。
誰かの頬を撫でればこっちからはうわぁ〜と羨望の溜息。
わたるくんはすっかりホストと化しておりましたよ(^^;。
幸運にもジョーカーを頂けたかたが羨ましい・・・
ここでもオペラをあげっぱなしだったのですが、
微かにジョーカーが見えました。
葉書サイズか一回り大きいカードに、プロローグの金のお衣装
の写真のわたるくんが貼って(たぶん)ありました。
変った形にカットされているんですけど・・・
2階席から覗き見してしまいました(苦笑)。
イヤしかし、余裕で客席を誘惑していたわたるくん・・・
観ているこっちはドキドキもんなのに、ご本人は楽しそうだった。

<第5章 蝶のカルナバル>では、ツアーの割に迫力あるロケット。
ツアーは人数が少ないからロケットは寂しいだろうなぁと
思っていたのですが、そんな心配もなく通常公演のような
ロケットを披露してくれました。
いつもより上級生が多いのもツアーならではですよね(^^)。
涼さんの歌がロケット前にありますが、
キレイに通る歌声なんですね。聴きやすくてクセがないです。
声量がもうちょっとあるといいなぁと思いますけど・・・

<第6章 パタゴニア>では、タンゴを使ったストーリーダンス。
ショー作品にはありがちな構成の場面で、ビデオではあまり好印象
ではなかったのですが、やっぱり好きな人がいるからなのか
見入ってしまった場面です(苦笑)。
パンフを見て役名があったのかと、初めて知りました(^^ゞ。
英真さんのダンスがキレがあって流石だなぁと感心。
u-tsuは昔から組長クラスの上級生のカッコ良さを見るのが好きなんです。
カッコイイ下級生もいっぱいいるけど、男役としての色香っていうのは
やっぱりそれなりに学年を経ないと出てこないんですよね。
ポーズ一つにしても重みや渋さっていうのは上級生に適わない
ところが多々ありますし・・・
キザる時は思いっきりキザに、っていうことができる男役が
最近減ってきているように思うので、経験豊富な上級生を
見習って盗める技術はどんどん吸収していって欲しいなぁと思う。

パタゴニアの構成はあまり好きではありませんが、
「蝶・恋」よりも感動はありました(苦笑)。
こっちのほうが感情移入できたっていうか、
可哀相だなぁっていう気持ちが大きかったんですけど・・・何故だ?

カルナバル幻想で、新しい命を得たノニーノとファニータが
とても幸せそうな表情で仲睦まじく、ちょっとジェラシ〜。
檀ちゃんがメチャメチャ羨ましかったですぅ。
専科の時はその公演限りの相手役さんでしたが、
これからは専属なのねと思うと羨ましいやら妬ましいやら・・・
しかも、わたるくんがスゴイ嬉しそうなので余計に妬ける(苦笑)。

フィナーレでは最後に羽を背負って登場するわたるくん。
ああ、ホントにトップなんだなぁと改めて実感。
嬉しそうに星組のみんなを見るわたるくん。
最初はトップ就任かぁと後向きだったu-tsuですが、
こうして生で公演を、わたるくんと星組のみんなを観てると
トップ就任できて良かったなぁと思います。
カーテンコールでは、「育った埼玉で公演することができて、
私も嬉しいです!」と云っていたわたるくん。
やっと、おめでとうって云える心境になってきたかもu-tsu(苦笑)。

感想はこんな感じでしょうかねぇ・・・
イヤ〜、それにしてもお芝居には参ったっ。
大体の作品に関しては、実際に観れば印象も変って
舞台も楽しく観れることが多いのに、今回はなんか違うんですよ。
とても冷静すぎるほど冷静に観てしまったというか・・・
自分でもショックでしたもん(苦笑)。
作品はどうであれ、わたるくんはじめ出演者の方々は
良かったと思うけど。
どうしてもっと掘り下げて構成してくれなかったのかと、
お披露目がコレでいいのかと疑問です、終った今でも・・・

喉の調子も不安は感じられず、ホッと安心でした。
両作品とも出ずっぱりのところが多いにも関わらず、
疲れを見せることなく元気なわたるくん。
ツアーが終了した今は、よ〜く身体を休めて
休養して欲しいですねぇ。

開演前に「王家に捧ぐ歌」のチラシをゲットしました(^^)。
以前の公式のポスターを加工してあるようなのですが、
こちらのほうが絶対良い出来だと思います。
壮大なイメージがよく表現されていますよねぇ。

次は本拠地でのお披露目ですね。
星組が全員揃った中での中心・・・
待ち遠しいです(^0^)!
これから益々、舞台で輝く姿を魅せてほしいな。
星組のみなさん、お疲れ様でした!
この次の公演も楽しみにしていますよ(^^)。

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