長い春の果てに
With a Song in my Heart −君が歌、我が心に深く−

2002年 12月 9日 1:30 pm

この冬一番の冷え込みで
初雪の降る中を 行ってまいりました〜(^0^)。
いやー、映画を見た時はどうやって舞台に乗せるのかと
少々不安 がありましたが、大劇の公演ビデオを観た時には
「おお、なるほど〜」 と感心しました。
でもちょっと違和感を感じるというか、 ここは変えた方が
イイんじゃないのかなぁっていうところがあったんですね。
でも東京公演を観たら手直しがあって、不自然さが緩和され、
よりスムーズな場面転換になっていて、観やすかったです。

では、わたるくんレポの始まり始まり〜(^^)

久しくお逢いするわたるくんの登場に、
心拍数・脈拍ともに急上昇するu-tsu・・・
舞台中央やや奥のわたるくんをライトが捕えた瞬間、
元気よく拍手をし、すぐさまオペラグラスでかぶりつき(*^^*)。
マスクから覗く眼にドキュ〜ン!と一発打たれ、
マスクを取った冷たい素敵なお顔で、更に一発打たれ、
もう、ど〜にでもして〜状態に陥ってしまいました。

ここのダンス、音楽も振りも激しいんですけど、
クロードの冷たい表情には合っていて、とってもカッコイイ♪
途中からステファンが加わって張合うような振りがありますが、
その時の眼がギラっていて獣のようでした(^^;。
やっぱり、わたるくんは野獣系・・・
いや、ワイルド系と再認識しました。

病院の待合室の場面からは
白衣にネクタイ姿のDr.クロード様が登場。
もう、わたるくんったら何を着ても素敵ねぇ♪
クロードっていうより、わたるセンセの下で働きたいかも(^^)。

ピエールがステファンに『先生のご高名はクロード先生から〜』
と話している時の、クロードの含み笑いがイイですねぇ〜。
わたるくんの「ニヤリ」とか「ふっ」とかいう笑みが
好きなu-tsuとしては、もうこの上ない幸せな場面♪
ああ一度でいい、あんな表情を自分にだけしてもらいたい・・・

クロードがピエールに『生命(いのち)には その人に
見合った値段がついている』と話す場面では、なぜクロードが
名声の為なら患者の命も利用してまで出世するのかが説明されます。
暗く気の毒な過去だけど、横道にそれたクロードには
間違いを正す友人がいなかったのかなぁと、
そっちのほうが気の毒で可哀相だと感じました。

この場面では、『俺は何も信じない』と歌っていますが、
なんだか人間として可哀相な生きかたをしている人なんだなぁと。
愛を信じず人を信じずなんて・・・
きっと、お母さんを亡くしたときに忘れてしまったんですねぇ。
家が貧しいだけに手術費用が払えなくて母親を亡くしたクロード。
優しさも愛情も忘れているだけなのに、それに気付かず
横道に反れたままのクロード・・・支えてあげたいっ。

レストランで賄賂を受取る場面では、カッコよく煙草をふかしてます。
もう、どっからみてもイイ男っぷりで、u-tsuの心臓鷲掴みっ(*^^*)。
ビデオでは汐風さんと霧矢さん中心で、クロードが医療機器の
パンフ?を見たりしているところは映っていないんですよねぇ・・・
だからとっても気になっていた場面だったんです。
煙草を持ったまま、眉間のあたりを親指の先でちょっ押さえる仕種が
また何ともいえずカッコイイ〜♪
ちょっと「刑事コロンボ」みたいだけど(^^;。

この場面では、立眩みというか一瞬、
放心するという設定が増えましたね。
このおかげで、ジャンとピエールの
3人での場面での唐突さがなくなったように思えます。
でも個人的にはもう1場面ほど、
こういう設定が欲しかったなぁと・・・

例えばねぇ、
研究室でデスクワークしている時に
放心しちゃって、 そこへピエールがやって来て
クロードに声をかけるんだけど返事がない。
ピエールがクロードに近づいてもう1度、
ちょっと大きめの声で 呼びかけるとクロードはハッ!と
気付き、考え事をしていたふりを
しながらピエールにそっけない返事をする・・・とか。
ダメかなぁ?

そして、とうとう倒れてしまうんですよねぇ・・・
自分の失態をなんとかお金で解決しようとするクロード。
ジャンは以前とは変わり、大切なものは何かということを
理解したために、クロードからの賄賂を頑として受取らない。
クロードはまだ「世の中は お金」と信じているから
ジャンが捨てたお金を執念で拾う・・・
興奮したせいか、発作が起き、放心したまま倒れるクロード。
意識が遠のくなか、クロードは何を感じていたのでしょうか・・・

病気が進行して視力をなくしたクロードは、
元職場だった病院に再入院。
それを知ったステファンはクロードのもとへ・・・

わたるくんはまたしても注射器を使用していますね(笑)。
今度は医者なんで、使用していても不自然ではないのですが、
病気やつれしていて顔色が悪いので、一歩間違うと・・・ねぇ(^^)。
それにしても、この場面のクロード様、スゴイ真に迫ってますよね。
「生命は お金で買えるもの」と信じ続けてきた自分が、
治療不可能といわれる難病に侵されてしまうなんて・・・
クロード自身、一番予想していなかったことでしょうね。
手術を担当する医師に、どんなにお金を積んだって
治療法がなければ意味がないんですから。
クロードは自分が難病になってみて、初めて大切なものが
みえてきたのではないでしょうか?
だから、自身が書き記したカルテをステファンに渡し、
自分の身体を治療に役立てるため提供したんですよね。

「お前を ともだち だと思っていいか」
この言葉はもしかしたらクロードが、
ずっとそう望んでいたことなのかも・・・って気がします。
信じていたものに裏切られて、初めて見えるものがある。
長い年月を経て、やっと進むべき道を修正できたという感じですね。

最後の登場、それぞれの栄光の場面では、
それまでのクロードの表情とは一転し、穏やかな優しい表情で、
時には励ますように頷いて、ステファンを見ていました。
人生の最後で友を得たクロードは、
心穏やかに天国へ行けたんだなぁ・・・
って思える微笑でした。

もう、Dr.クロード素敵でした〜(^^)。

さぁ、そしてショーです。

幕が上がると回っている盆の中心にグランドピアノが一台。
自動演奏で<With a Song〜>が流れています。
ピアノの周りには燕尾姿の紳士とドレス姿の淑女が数名・・・
わたるくんは盆が止まると下手にいました。
相手役の花瀬みずかちゃんとピッタリ寄添って、 ピアノを見つめています。
久々に観る紳士姿のわたるくんに、すっかり心奪われました(^^)。
観る度に思うのですが、相手役さんを見つめる時の
わたるくんの眼ってとってもやさしいですよねぇ。
特にショーの時に、ですけど。
わたるくんの場合、お芝居の時って相手役さんが
いないコトの方が多いですからねぇ。
アシュレには美しい奥方がいましたが・・・

そして、クロードとは180度ガラリと変わって少年・ジェフくん!
お芝居で行動を抑えていた分を、この場面で発散しているようですねぇ。
しかし、あのおっきいメガネ・・・スゴイですね(^^)。
なんだかビデオで観た時よりおっきくなっているような気がしますが。
専科入りしてから、悪役・敵役・大人な役と続いているので、
新鮮だし、可愛いですよね〜♪
可笑しかったのは、少年たちもスカート姿になって、たくさんの
ナタリーたちと 一列に歩くところで、リカさんが祐飛くんのスカートを
ペラペラと めくりながら歩いていました。
それを見たわたるくんはリカさんを呼びとめ、『ほら、見て見て〜』
と言わんばかりに自分のスカートをめくってリカさんに見せていました。
『ヤダー、ヘンなもの見ちゃったよ〜』と、わたるくんから離れるリカさん。
その後もイロジカケをするわたるくんですが、見事に避けられていました。
すっかり遊ばれているわたるくんの様子が可笑しくて、
なんだかホンワカした気持ちになってしまいました(^^)。

≪思いでの40th≫では、青いお衣装で爽やかに登場し、
<Lover>を熱唱しておりました。
『Lover 一目で 君に恋した〜』なんて、こちらが、わたるくんに言いたい
歌詞ですよねぇ。・・・でもu-tsuの場合は一目で恋してないけど(汗)・・・
わたるくんって青いお衣装が多いですねぇ。しかも濃い色の・・・
もちろん爽やかなわたるくんに、青はとってもお似合いの色ですけど(^^)。
ここのベストの生地がちょっと変わってて面白いですねぇ。
リカさんも同じ生地で、デザイン違いなんですけど・・・
u-tsuはこの時のお衣装が結構、お気に入りになったかも。

そして楽しみだったチャイナ・マフィア!
(正確には”マフィアのような男”らしい・・・)
すごく大人なムードでアヤシイ2人ですが、
ご両人とも長身でとっても素敵でした〜。
ボス(ボスなの?)ってば愛人 (えっそうなの?!)の足を 触りまくり・・・
キレイな足には、やっぱり触りたい衝動に駆られるのでしょうか・・・?
リフトも迫力ですねぇ。回す方も回される方も大変なのでしょうけど、
観る側としては、色んなかたちのリフトを観たいなぁと思いますよねぇ。
そして椅子に腰掛け、腕を広げて『来いよ』
とでも言っているような仕種が、もう、カッコイイったら!
間違いなく飛び込んでいきますよね〜(^^;。

続くチャイナ・ガイ!
こちらも甲乙つけ難いくらいカッコイイですっ。
マフィアとガイはソフト帽を被っていますが、
ナゼか、このソフト帽を見るとu-tsuってば
ファーディナンドを思い出してしまうんですけど・・・
ファンになりたての頃に何度となく
ビデオを観まくっていたので、印象が強いのかも?

で、このガイでは帽子を被って歌っていますが、
ちょうど顔の上半分が暗く、口元のみハッキリ見えています。
この状態の時のわたるくんの口元が、
u-tsu最大のツボ、です(*^^*)。
実はu-tsu、わたるくんの口元が大好き なんです・・・
もちろん、ヘンな意味はなくっ。キッパリ。
「TEMPEST」を観た時も、紫色のスーツにソフト帽で
歌っている場面がとっても印象に残っているんです。
やっぱりその時も、口元に目が行ってました(^^ゞ。
以来、わたるくんの口元はu-tsuのツボです。
理由は本人にも分かっていないので、ツっこまないで下さい・・・

ずいぶんと脱線してしまいましたが、
ガイの場面ではもう一つツボがあります。
ほぼ全員のガイが舞台後方へ下がり客席に背を向けつつ、
リカさんを見つつ上着のボタンを外すところ・・・
ここのわたるくんは野獣のようでした。
なんか、絡む順番を待ちながら、どうリカさんドールを落とすか思案中・・・
っていう、アヤシイ雰囲気がぷんぷん漂っていて、それがわたるくんに
似合っているというのが何とも言えずカッコよかったりしていて・・・
マフィアからガイの場面は、久々に大興奮できる場面となりました。
もちろん個人的に・・・ですが。

大劇ではガイの後はわたるくんはパレードで終りでしたが、
東京では大階段でのダンス場面、
パレードの曲が4曲ほど追加されています。
やっぱりフィナーレには大階段でのダンス場面がないとねぇ(^^)。
「ジャズ・マニア」の時の大階段ダンスも素敵でしたが、今回も良いですね。
えみくらちゃんが紅一点なので相手役さんはいませんけど・・・
でも娘役トップさんが、数人の男役さんと
ちょっとずつ絡んでいくっていう 振りは好きだし、
幕開きもフィナーレダンスも相手役さん付きだとちょっと
ヤキモチやきそうですからね(笑)。

パレードでは<Bewitchde>を英語で歌われています。
よく英語の歌詞を覚えられるものだと感心しちゃいますよ。
u-tsuにはできない芸当ですもん。って比べちゃ失礼だけど・・・
大体、好きな曲でも歌詞を完ぺきに覚えることすらできない。
日本語の歌詞がダメなんだもん、英語なんて尚更って感じです。
歌い終わった後、ニコニコしながら上手の方へ
歩いてきて、 ダブルトリオの立ち位置あたりのところから
カニのように横歩き になったわたるくん。
何をするのかと思ったら、上手袖に入って行きました。
大きな丸い羽を背負っているために、カニ歩きしないと
袖に入れないんですねぇ(^^)。
それまでカッコイイ姿を観ていただけに、その行動が可愛くて。
かたときも目を離しちゃいけないなぁと、改めて思いました(笑)。

全体的な感想としては・・・
お芝居は断然、ビデオより不自然さがなく観やすかったです。
ちょこちょことアドリブが入っていて楽しいのですが、
どうせなら、ステファンや他の医師たちが、
きちんと患者と対話している場面があっても良かったかも。
それがシリアスでもお遊びの内容でも・・・

エヴァのドレスがピンクから赤に変わっていましたが、
より大人の女性らしい成長がみられて、これは良かったと思います。

主題歌の<言いたくて、言えなくて>と<世界で一番好きな人>の
メロディーが、久々に感動したというか、Hit!でしたよu-tsuには。
気に入りました(^^)。

ショーは耳慣れた曲が多いせいか、すんなりと入っていけます。
初めてビデオで観た時には、少年時代とオリエントの場面が
スゴク長く感じられました・・・場面転換がないというか、
出演者の入れ替わりがないというか・・・上手く表現できないけど。
場の起承転結が緩やかで、分かりづらいというか・・・
いや、わかんなかったのはu-tsuだけかもしれないけど(苦笑)。
ん〜、区切りがないから長く感じるのかも。
内容から観れば少年時代は面白かったし、オリエントは綺麗で
それぞれは場面としてイイモノだと思うんですけど、
55分のなかに2場面も長いストーリーダンスは必要なのかと
ちょっと疑問を感じる気がしないでもない・・・・
もう一つ場面が作れそうだったしねぇ。
構成上や時間上、仕方ないことなのかもしれないけど。
でも実際に生で観てると、そうでもないんですよねぇ。

とは言うものの、見所が盛沢山だったことは確かだし、
また観たいなぁっていう気持ちも観劇後にあったので、
作品の出来は良いと思います。 って、ちょっとエラソー?
それに岡田センセイの作品は結構、好きなのあるし(^^)。

素敵なわたるくんが観れたから、もうそれだけでO.K!
何回でも、いつまででも観ていた〜いっ。





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