u-tsuの宝塚歴

初観劇から、好きだったスターさんのことなど、
年代順にお話していきます。



−1982年−
1982年8月20日・・・この日がu-tsuの初観劇日。
作品は、麻美れいさん・遥くららさん主演の『ジャワの踊り子』。
太平洋戦争直後、インドネシア独立のために散っていった
若者の悲恋の物語りです。
初演は昭和27年(1952年)で、その後、再演希望の声が多かった
そうなのですが、30年を経て再演されました。
1982年は東宝創立50周年で、その記念公演として上演されたようです。
雪組メンバーに加え専科から4名、花組から寿ひずるさん、
星組から山城はるかさんが特出という、珍しい組合せでした。

因みに、わたるくんの初観劇も『ジャワの踊り子』なんですって(^^)。

当時、小学生だったu-tsuは、お芝居やミュージカルなどを間近で
観たことがなく、宝塚のこともほとんど知らない状態での観劇・・・
しかも作品内容が子供には難しいうえに1本物なので、付いていくのが
大変でした(苦笑)。
覚えていることといえば、主題歌の一部分と主役二人が死んでしまう
場面と、悪役だった尚すみれさんの憎たらしさ(笑)・・・
それもハッキリとではなく、確かこんな感じだったような〜という
程度の記憶でして・・・特にファンになることもなく、「ただ観た」
っていうくらいの意識しかありませんでした・・・(^^ゞ

因みに、初観劇の座席は「ナ列 61番」でした。
現在の列番でいったら、21列目ですね。
当時、東宝に勤めていた叔母に取ってもらったのですが、
u-tsuの座ったのはB席で、値段は¥2,500でした・・・
今で云ったら、当日B席ってのと同じ値段ですねぇ。



前回の観劇で、特にファンになってはいないのですが、
とりあえず、また観たいなぁという気持ちがあり、叔母にいつの公演
でもいいので取れたら・・・と頼んでおきました。
そして頼んでおいたことも忘れた頃、叔母から連絡が・・・

u-tsuの2度目の観劇は、同年11月の花組公演『夜明けの序曲』。
またしても1本物で、花組トップの松あきらさんのサヨナラ公演・・・
寿ひずるさんもこの作品で退団となりました。

感想は・・・正直云って、つまんなかった。
やっぱり、特に興味のない内容だったし、全体的に暗い構成で
いつ終るのかと、そればっかり考えていたような記憶が・・・
印象に残っているのは、「おっぺけぺー」と岸香織さん(笑)。
この両者以外は記憶にほとんどなかったです・・・
あ、あと松本悠里さんの役名「モルガンお雪」。
役名だけ、ハッキリと覚えてました(^^;。

因みに、つまんないとか云ってるわりに、2度も観に行っちゃった(^^ゞ。
1度目は「1階 ヘ列」(今なら6列目)という良席で、
2度目は「2階 ホ列」でした。
どんなに前で観ようとも、自分の好みに合わなければダメなのよねぇ。

99年に再演されましたが、大人になって観ても、やっぱり面白くなかった。
分かる人には分かる話なのでしょうが、u-tsuにはよくワカンナイです。

そんなワケで、宝塚にハマるには、まだ時間がかかるのでした・・・



翌年の1983年3月・・・2度目の雪組観劇をしました。
今度はお芝居とショーの2本立て(^^)。
太田先生作・演出のミュージカル「パリ変奏曲」と
小原先生作・演出のレビュー「ゴールデン・ドリーム」。

お芝居のほうは軽いコメディ・タッチのお話しで、
楽しく観れたのを覚えています。
花組から組替されてきた高汐巴さんの雪初出演でもありました。

ヨーロッパの貴族・カールと小粋なパリジェンヌ・リリー、
2人の出逢いから恋が実るまでを、パリを舞台に楽しく展開されます。

ショーの方は、全く記憶にありませんっ・・・・(苦笑)。
1場面も印象に残っていないようです(^^ゞ。
u-tsuはショーよりもお芝居のほうが記憶に残るようです・・・・
いまは、ほぼ均等に記憶できてますが。

「パリ〜」は、昔の宝塚にありがちな内容の作品だと思うんですけど、
とっても気に入っている宝塚作品の一つです。
実は長い間、密かに再演してくれないものかと待っていたりします(^^;。 
太田先生の作品が好きなのも理由の一つなんですけど、こういう軽い作品が
最近は大劇場や東宝で上演されなくなっているので・・・・
余計に観たくなるっていうか。

u-tsuはこの作品で、宝塚が好きになったかなぁ。
まだファンとは云いきれない程度の「好き」なんですけどね。
この頃は芝居巧者な方が多く、主役じゃないのに観客を惹きつけられる
技術(っていうのかな?)を持っているんですね。
だから、どの役の人を観てもちゃんと楽しめることができました。

でもこの作品を観劇後、宝塚から2年半ほど遠ざかってしまいました。
理由は不明・・・



1985年・・・NHKで放送された「はばたけ黄金の翼よ」を見て、
麻美れいさんの退団を知りました。
特にファンではなかったけれど、初めて観た宝塚でトップスターだった
ターコさんは、やっぱり、どこか特別な人って感じではありました。
存在感が、周りの人と違うんですよねぇ。

で、放送を見てて、ターコさんの相手役が代わっていることに気付きました。
遥くららさんは、u-tsuが遠ざかっていた2年半の間に退団されていたらしく、
ターコさんのサヨナラ公演では、相手役に一路真輝さんが抜擢されていました。
当時、一路さんが男役だとは知らずに観ていて、u-tsuは
キリっとした可愛さがある人だなぁと感じました。
でも声は、娘役とは微妙に違うなぁと思った・・・
ホントは男役なんだから当り前なんだけど(^^;。

この放送を観た後、宝塚を観たいなぁという気持ちが徐々に復活したのか、
次に来る雪組のチケットを頼んでしまいました。

同年11月、新トップコンビ・平みちさんと神奈美帆さんの東京お披露目を
観に行きました。
植田先生作・演出「愛のカレードスコープ」と
三木先生作・演出のショー「アンド・ナウ!」の2本立てです。

「愛の〜」方はオムニバス形式の演出で、1時間半の中に3つのお話しが
あります。第1話は、幼なじみの恋人同士が、マタドールの街・トレドで
巻き起こす騒動を描いた、いわゆるラブ・コメってやつです。
第2話は、N.Yの下町を舞台に、大きな縄張りを持つギャングと
盲目の少女の、ちょっと切ない純愛のお話し・・・だったと思う。
第3話は、14歳のマリー・アントワネットがルイに嫁ぐ前のお話しで、
近衛隊長との淡い恋が描かれています。

主役のお二人が3話共、カラーの違う役を演じていて、1作品で色んな
面が観れて得した気分です(^^)。
特に神奈さんは下級生での大抜擢にもかかわらず、堂々とした舞台姿で、
同じような年齢の少女を、印象が重ならない演技でみせてくれました。
第2話の盲目の少女の演技には驚きです。当時は芝居のことなど
よく分かっていないu-tsuですが、ホントに見えていなのかと思うくらいの
演技で、もう、泣きました(^^;。
平さんよりも神奈さんのほうが記憶に残ってて、すっかりお気に入り。

ショーの方はねぇ、やっぱり細かく覚えていないんですけど(苦笑)、
いくつか記憶に残ってる場面がありました。
ピアノの妖精が踊る場面があるんですけど、コメディタッチな構成で、
そこに出ていた尚すみれさんのダンスの上手さと可笑しさが印象的でした。

もう一つは、リングが舞台上に設置されて、ボクサーが歌い踊る場面。
たぶん、挫折とか希望がどうとかの構成で、40人弱が出演していた迫力
ある場面だったと思います。雪組の新しい門出の意味を含めて
作られたと思うんですけど・・・
平さんのさよならショーでは、この場面が再現されていました。
モサクさんにとっても大切な場面だったのですねぇ。

久々に生で観た宝塚。幾つか歳を重ねて成長しての観劇だったからか、
作品の内容もちょっとずつ分かってきたし、宝塚の良さも何となく
理解できるようになってきたのがこの頃でした。

この公演で、両膝ぐらいまでハマったと思います(^^)。

余談ですが、2年半の間に座席料金が値上がっていました・・・
A席が¥300upで¥3,800に、B席が¥500upで¥3,000に、
C席が¥500upで¥2,000に、D席は¥800のまま据置き・・・
今で考えると安いけど、当時はやっぱり高く感じたんだよねぇ。
でも数年後に、また値上がるんだよ・・・


新星雪組のお披露目から7ヶ月後の1986年6月、
久々の宝塚観劇に行きました。
雪組公演で、「大江山花伝/スカイ・ハイ・スカイ」の
日本物とショーの2本立てです。
「大江山〜」は木原敏江さんの本をもとに、
宝塚風にちょっとアレンジしたものです。
観劇後に、本屋さんで漫画版の「大江山〜」を購入しましたが、
ほとんど舞台と変らない内容で、切ないキレイなお話しでした。

u-tsuが日本物のお芝居を初めて観たのがこの時です。
花組の「夜明けの序曲」も日本物ですが、
いかにも日本物!っていうのは初めてでした。
こう、全員が着物で刀を持ってたり、マゲを結っていたりね(^^)。
TVでも時代劇ってあまり好きではなかったので、
ちょっと退屈かなぁと思っていたのですが、
始まってみたら全然そんなことなくて、わりと自然に入っていけたかな。
内容は悲恋モノだからそんなに明るくないし、舞台も全体的に
暗めなんだけど、何故か退屈も感じず観てました(^^ゞ。

この作品で主役の茨木童子という鬼を演じていた平さんは、
茶パツのロンゲという容姿で、正直ビックリでした。
日本物(マゲ)=黒髪っていうごく普通のイメージをもっていたので、
当然、そんな格好の人がいっぱい出るんだろうと思っていたんですねぇ。
この作品には、特に鬼役の中には茶パツが数人にて、
でも全然違和感もなく、絵本とかに出てくる鬼とは全く違った
鬼ばかりで、u-tsuの持っていた鬼のイメージがガラリと変りました。
最初はビックリでしたが、観劇後に何度想像してもあの姿以外の
茨木童子は浮かんでこなかったので、きっとああいう姿がベスト
なのでしょうねぇ。なんて、単にu-tsuの想像力がないだけですが・・・

この作品で1番印象に残っていたのは主題歌。
メロディラインがキレイだなぁって思いました。
数日後には忘れてしまったのですが、TV放送で観たときに
思い出しました(^^ゞ。今はバッチリ覚えてます。
確か寺田先生の作曲だったと思います・・・
作品の内容にピタっと合っていて、主題歌が物語を代弁している
ように感じるくらい、ステキな曲です。
u-tsuはこの作品も主題歌も大好きで、いつか再演されないかと
待っているんですけど・・・なかなか再演されないんだよねぇ。

ショー「スカイ・ハイ・スカイ」は、ちょっと変わった構成でした。
やおや舞台になっていて、プロローグはみんな裸足で翼代わりの羽を
持って踊るんです。ほぼ全員が舞台で踊る光景は圧巻でしたよ。
1番変った演出だったのはペンギンの着ぐるみで登場した、
当時組長だった銀あけみさんと研1の鮎ゆうきさん。
このお二人はペンギンの親子で、場面転換の時に登場します。
ペンギン坊やは空を飛ぶカモメの姿を見て、自分は鳥の仲間なのに
何故飛ぶことが出来ないの?と尋ねます。困った母ペンギンは
願い続ければいつかは飛べるのよ、と答えました。

このペンギンはショーのストーリーテーラー的な存在とでも
いうのかな。ペンギン坊やの鮎さんがとっても可愛かったんですよ。
当時は男役でしたが、娘役のほうが本領発揮できるのじゃないかと
思ったくらい、ホントに可愛い(^^)。
ショーの終盤で、このペンギン坊やはホントに空を飛んじゃうんです。
ずーっと飛びたいと思い続けたことが叶って、飛んだときには
ホント、うおー飛んでるよーって驚きでした(笑)。
まさか宙吊りなんて使うと思わなかったんで・・・

だんだんと宝塚にも慣れてきたんですが、やっぱり舞台の中心に
いる人にしか目がいかないというか、衣装のハデな人とかね。
この頃に興味を持ったのは神奈美帆さんかなぁ。
一路真輝さんもイイなぁって思ってたな・・・あとはちょっと
舞台を観てても区別がつかないんですけど(苦笑)、
パンフの写真とか見てこの人カッコイイなぁとか思う人は
何人かいたかな。でも、ただ思うだけで特に、嵌っちゃった!
っていうことはありませんでした(^^ゞ。
u-tsuにとって宝塚とは、不思議な空間という印象が強くて、
ただその空間にいて華麗な舞台を観て楽しむっていうことだけで
精一杯というか(苦笑)、出演者のことまで考えが及ばないというか。
出演者のことには、そんなに興味がなかったんだと思います、当時は。

それからしばらく後に、u-tsuが宝塚好きだということが演劇部に伝わり、
そこの部員でやはり宝塚大好きな女の子が色々と話しかけてきて、
頼みもしないのに宝塚に関することを色々と教えてくれました(苦笑)。
おかげで舞台の楽しみ方も生徒さんのことにも興味が出てきて、
日々、宝塚が好きになっていきました(^^)。
雪組以外の組を観ようという考えが出てきたのもこの頃です。
まぁ学生の身だし、お金の問題もあるしでそんなに何度も観劇は
できないんですけど、できるだけ全組を観たいなとは思ってました。

彼女(Sさんとしときましょう)と出会わなければ、u-tsuは宝塚に
嵌ることも興味を持ちつづけることもなかったかもしれません。
宝塚に嵌る第1歩はSさんがくれたものだと思います。
おかげで日々、寒い懐だったけど・・・

前回、座席料金が数年後に変ったと書きましたが、
この年にはすでに値上がっておりました・・・
A席のみ値上がりで、¥200Upで¥4,000です。
その後も何度か座席料金は上がっているのですが、
学生にとって¥200¥300は結構、キツイんですよねぇ。
観劇回数が多ければ尚更、イタイ出費ですもん。
でもその痛みは大人になっても変わってないけど・・・

Sさんに宝塚のことを詳しく教えてもらう日々が続いてから
数ヶ月後、同年の12月に雪公演を観に行きました。
作品はこれまた再演を希望している「三つのワルツ」。
軍服・燕尾・スーツとなんでもお似合いのわたるくんで
是非、もう1度観たい〜っ!

記憶にはないのですが、どうも2回観劇したらしい・・・
2回目に観劇したのがクリスマス・イブの夜で、
クリスマスに因んだアドリブがいくつかあって、
それが面白くて1回目の印象がなくなってしまったようです(^^;。
そんれまでは、u-tsuが観劇の時はアドリブとかが無く、
こんな面白いことまでするんだぁ〜、と妙に感激しちゃいました。

この年は、特に6月以降は宝塚のことをより知ることが出来て、
底無し沼に嵌っていくように宝塚に興味深々になっていきました。
楽屋待ちというのも、この年からするようになったと思う。
観劇に来る度、終演後にどわ〜っと人だかりができていたので
不思議だったんですよねぇ(^^)。
で、思いきって自分も待ってみました、ワケも分からず・・・
一緒に行った母が近くの人に聞いてみると、宝塚の生徒さんが
出てくるんですよという答え・・・
ええ〜、こんなに沢山待ってる人がいるの〜?!
と、ビックリでしたねぇ。
でも出演者の素顔が見れて得した気分ではありました。
みんなキレイな方ばかりで、さっき観ていた人たちとは
思えない・・・というのが正直な感想です。

Sさんの教育と楽屋待ちのおかげで、結構、嵌ったな。
翌年にはいっぺんに首あたりまでに・・・δ(⌒〜⌒ι)
しかも、とうとう、ファンレターを手渡し しちゃったんだよ。

出口の見えない暗黒界へ踏込んだって感じ・・・




・・・to be continue




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