u-tsuの宝塚歴

初観劇から、好きだったスターさんのことなど、
年代順にお話していきます。





1988年4月は雪組の「風と共に去りぬ」を観劇。
初演から何度目だかの再演の名作・・・
でもu-tsuにとっては初めての風共で、映画版もまともに観たことなく、
とっても有名なのに未知の世界という(苦笑)。
映画版は難しそうだなというイメージがあったのですが、この舞台で
風共が結構、好きにはなりましたねぇ。必要な部分だけを舞台化している
という感じで、そこが入りやすい部分だったのかも。
それとスカーレットUを登場させることで内面がより分かりやすく、
面白く観れましたし。でも映画の方がやっぱり良いよね・・・

バトラーの平さんは・・・あんまりよく覚えていません。
スカーレットの神奈美帆さんにクギ付けで(^^ゞ
前3作ではふわっとした娘役さんだなと思っていたので、ツンとした
小悪魔的な雰囲気に驚いたというか・・・目が離せない状態でしたねぇ。
作りすぎていないし、ワザとらしさがない可愛さが良かったなぁ。
アシュレの杜さんはとても存在感があって安定しているのですが、
よく考えたらアシュレはそんなに存在感はいらないんですよね・・・
そいういう意味ではアシュレらしくないアシュレかなとは
思いますが、芝居はやっぱり上手いですよね、うん。
スカーレットUは一路さんでしたが、「はばたけ黄金の翼よ」以来の
娘役で懐かしさ半分、新鮮さ半分という感じだったかな。
『私とあなたは 裏表〜』と歌う場面が何故か印象深いです(笑)。
メラニーは仁科有理さんで、薄幸の女神という感じ。
結構、チャキチャキした役を観ていたので、こんな女性も演じるのかと
新発見でした。月の夏河ゆらさんには及びませんが、アヤシイ感じの
キャラも上手い方なので・・・(^^ゞ

この舞台ではお話しの内容よりも楽曲やフィナーレのダンスシーンが
印象的でした。特に大階段でのバトラーとスカーレットのダンス。
曲が「ナイト・アンド・デイ」で、u-tsuの大好きな曲♪
振り自体はそんなに大したことないんですけど、この曲を使用した
というだけで印象深い(^^)。この曲を初めて知ったのは大好きな
アステアの映画で、以来、大好きな曲の一つとなりました。
そして平さんと仁科さん中心のダンスナンバー、曲名を忘れて
しまいましたが、確か「ジャンクション」とかなんとか・・・?
ま、とにかくその場面が印象深いんですよ。
舞台の下手に螺旋階段がセットされていて、後ろのセットが鏡張りに
なっていて、都会的な感じの場面でした。
で、もう一つ、大階段前での杜さんを中心とした男役さんのみの踊り。
カンカン帽を使った踊りで曲が「セントルイス・ブルース」とかいうの。
この3場面はホントに印象深いです、ハイ。
「風共」は上演しなくていいから、この3場面だけは是非ともわたるくんで
観たいなぁと思います(^^ゞ バトラーは・・・あんまし観たくないから。

この公演、バトラーとアシュレ、スカーレットとUの役替わりがありまして、
u-tsuは1度だけ役替わり公演を観ました。その時は杜バトラーと
神奈スカーレットでしたが、杜さんのほうがバトラーらしいというか、
観ていて気持ちがイイなぁと思えました。「風共」初体験のu-tsuですが、
バトラーってこういう人かもねぇ・・・という印象で。
でもこの公演、u-tsuは3階席でしか観ていないので、どこまで舞台を
感じ取れていたのかは不明(苦笑)。3回くらい観劇して全部3階席・・・
ものすごい金欠状態だったんですよねぇ、この時期が・・・
とにかく回数観ようと思って、観れないよりマシって感じで。
そのうちの1回が組総見。初参加で、色んな会のファンの方とご一緒する
のが初めてで、すごく新鮮でした。一体となって舞台を観るのは
楽しかったですねぇ(^^)。参加品は小さな白の巾着に金色で
原題が書かれていて、ご贔屓さんのサインがありました。
会に関係なく雪ファンの人が同じ物を持っているっていうことが、
なんか妙に嬉しかったのを覚えてます。
その参加品は現在も大切に保管してますよ〜。
サイン入りなので使い道はないに等しい物ですが、何故か手放せず。
「思い出の品」だから手放せない・・・ってことなのですが、
でもサイン入りでなければ使ってたと思う。
サイン入りは嬉しいけど、物によっては無いほうがイイかも(苦笑)。
これは、かなりなホンネ・・・



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1988年6月は新星組のお披露目公演、
「炎のボレロ/Too Hot!」を観劇。
大劇場お稽古ドキュメントが民放で放送されたと記憶しています。
当時はお稽古風景なんか見れる機会が滅多にない時代でしたので、
宝塚関連のTV放送はすごく楽しみでしたねぇ。

で、日向 薫さんと南風まいさんコンビのお披露目ということで、
若々しい内容の両作品だったなぁと・・・
ネッシーさん(日向 薫)は復讐に燃える公爵家の青年という、ありがちな役柄で
物足りなさは感じましたが、立ち姿がなんといってもキレイでした。
まいまいさん(南風まい)は伯爵令嬢という、これまたお決まりなんですが、
結構おてんばなお嬢さんという役柄でして、明るくて可愛いという印象でした。
でも、学年のわりに落着いた雰囲気の方なので、貫禄があり過ぎだなという難点も。
歌はとても聴きやすくて、歌唱力は素晴らしいなと。

紫苑ゆうさんは軍情報部大尉役でネッシーさん演じるアルベルトを追うという設定。
流石というべきか、軍服がよくお似合いでした〜(^^)
とにかく画になる。お芝居で一番オイシイのはシメさん(紫苑ゆう)演じる
ジェラール大尉だったなぁと、今でも思うくらい、印象ある役でしたね。
実は大尉、白血病という設定で、身体を気遣うヒマなく仕事を続けるという・・・
病気が重くなるなかで、アルベルトとの歌の掛け合いする場面はとてもお気に入りでした。
そのジェラール大尉を慕って付きまとうのはモニカという女性。
毬藻えりさん演じる酒場女モニカは、可愛らしい色香を漂わせる酒場の看板という印象。
チャキチャキしていると思えば、大尉の前ではとっても可愛い普通の女の子という感じで、
ギャップが見ていて好感持てました。特に、軍と共にパリへ帰るというジェラールの後を
追っていく場面でのシメさんとのやりとりが良かったです。
病気のことがネックでモニカと別れようとするジェラールに『嫌われてもついていく』
と告げ、その一途な様子がなんとも可愛いなぁと、思い出すと今でもそう感じます。
中でも、『いいもん』という一言が一番可愛い〜んですよ。
いま、この台詞を可愛く言える娘役さんが果たしてどれほどいるんだろうか・・・?
と思うくらい、u-tsuの観劇歴の中でもかなり上位に入る台詞というか、役かな。

お芝居で何が一番印象深いって、夏美ようさん演じる謎の従僕・・・
実は密偵という設定なんですが、喋り言葉が江戸弁なんですよ(笑)
ジェラールに正体について詰寄られると、
『あっしは宮廷の従僕、名もない下っ端下郎、へい、まっぴらご免くださいまし』
って去っていくんですよ〜。一体あんたはなに人なの〜?!と聞きたいくらいで。
この公演で、宝塚ってやっぱ宝塚だよねぇ・・・ってヘンに再認識したりしてね(苦笑)。
主要以外では一番にオイシイ役どころだったと思う。


ショーの方は、若返った星組の魅力を引き出そうという印象があったかな。
プロローグに娘役さんがミニスカートだったのですが、それが結構、衝撃的というか(^^ゞ
今でこそ珍しい光景ではありませんが、当時は大勢がミニのお衣装ってなかったような?
ピンク色なんですけど可愛いなぁ〜って観てた記憶があります。

ショーで一番印象的だったのは中詰あたりの「ホット・チャペル」という場面。
ものすごくハイテンションでヤングなシメさんの活躍ぶりに大爆笑でした〜。
どう表現したらいいのやら悩みますが、とにかく元気!元気!!元気!!!って感じ。
恋人役のシギちゃん(毬藻えり)とのコンビっぷりも素敵で、シメさんも嬉しそうなんですよね。
半分ヤケっぱちにも見えるテンションなんですが(笑)、面白くて印象に残ってる場面でした。

あとはマリコさん中心の男役の黒燕尾場面も印象深いですし、フィナーレのデュエットダンスも。
デュエットダンスは3組のカップルで、白いお衣装が初々しく感じる素敵な場面でしたねぇ。
なかでもやっぱりシメさんとシギちゃんのカップルに、自然と目がいきましたっけ。
3組の中で一番自然なカップルだったからかもねぇ。
この公演から、シメさんとシギちゃんコンビがお気に入りなりましたし・・・
貴公子様と庶民的お嬢っていう雰囲気が、なんかイイなぁとか思って。
シギちゃんは清楚な感じもあるんだけど、高嶺の花的なキツさもある印象なんで
お姫ってよりお嬢かなと・・・貴族的なというよりは庶民に近い感じのお嬢なんだけどね、
u-tsuのなかでは(苦笑)。キレイで可愛いとは思うんだけど、お姫様とか身分の高い
役はどうなのかなぁと、想像しきれないっていうか。そういう意味で庶民的ってことで(苦笑)。

いずれにしても、新星組のお披露目での収穫といえば、ネッシーさんとマイマイさんコンビ
よりもシメさんシギちゃんコンビのほうが自然で初々しいということでしょうか・・・
ネッシーさんがダメとかって意味じゃなく、相手役さんとの並びがイマイチなんで、
シメさんのほうに目がいっちゃった、ということなんですねぇ。
お披露目のわりに、2番手さんがオイシイ思いをしたなぁと思う公演でした・・・


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1988年7月は花組公演「キス・ミー・ケイト」を観劇。
ものすんごい衝撃な印象の残るこの作品・・・観れるもんならもう1度観たいっ。
新星花組のお披露目で大浦みずきさんとひびき美都さんコンビ主演。

1950年代ボルティモアの劇場を舞台に、作家や演出なども兼ねる役者が
離婚した妻である気の強い女優と「じゃじゃ馬ならし」のミュージカルで
共演する事になり、その劇中劇と舞台裏を繋ぎ合せた面白楽しい作品(^^)
フレッドのなつめさん(大浦)はずーっと怒鳴りっぱなしという印象で、
リリーのキャルさん(ひびき)は怒りっぱなしという印象・・・お二人とも早口な
台詞が多く、それだけに台詞量も多いはずなのでお稽古は大変だったんじゃ
ないかなぁと。大人なカップルという印象が強いお二人なのに、この作品では
そんな印象が消し飛ぶくらい困ったちゃんなカップルで、まるきり子供(笑)
でも、「ソー・イン・ラブ」を歌っている姿にはジ〜ンとくるものがありましたっけ。
あの名曲はとっても素敵でu-tsuは大好きなので、いつか、わたるくんに歌って
ほしいものです(^^; もちろん燕尾でアダルトチックを所望よ〜♪

この作品で一番オイシイ役といえば2人組のギャング。
役者の1人が賭博で負け、その借用書にフレッドの名前を書いたため、フレッドは
開演中にもかかわらずギャングに追われてしまうという・・・で、そのギャングですが
出てきただけで笑われ、喋っても笑われ、この2人がいるだけで同じ場に出ている
人の記憶がなくなるくらい印象強い。マジメにやればやるほど二人の行動が可笑し
くて、常に客席からはクスクスという笑いが漏れているという状態(笑)。     
観ているほうは楽しいけど、やってるご本人たちは大変そう・・・コメディは毎公演
新鮮な気持ちで挑まないと慣れが出てきちゃいますからねぇ。
因みに、ギャングを演じていたのは瀬川佳英さんと真矢みきさん。お二人とも
ヒゲをつけてカッコつけているのに間が抜けているという、憎めないギャングっぷり。
こういうコンビキャラってよく出てきそうで、あまり見かけないかも。

u-tsuが再演して欲しいなぁと思っている作品の1つがこの作品。
テンポ良く面白可笑しくて好きなんです(^^)シェイクスピアの「じゃじゃ馬ならし」も
好きだからかもしれないけど、独特の面白さがあってお気に入り。
1999年にシェイクスピア作品でのバウ公演がありましたが、この「じゃじゃ馬〜」は
なかったんですよねぇ・・・なんで?やっぱり「キス・ミー〜」がすでにあったからか?
それとも題材的に面白くないのか?演出家陣に「じゃじゃ馬〜」をアレンジする
力量がなかったのか?理由はワカラナイけど、誰もやってくれなかったよな・・・
個人的には、まんまストレートに上演してくれてもいいんだけど、それじゃ宝塚じゃ
ないもんねぇ・・・ま、それは置いといて。

パンフをパラパラと見ていると懐かしい顔ぶれがズラ〜リ。
上級生の層が分厚いなぁというか、濃い〜というか(苦笑)3拍子揃ったというよりも、
何か1つに秀でている生徒さんが多かったような気がする・・・なんか妙に貫禄も
あって、個性が押し出されている人ばかりって感じ。良くも悪くもね(苦笑)
でも、観てて不安を感じるような人はいなかったかも。最近は舞台観てて、時々
「大丈夫か?」って感じる人がチラホラいるしねぇ・・・


この翌月、8月には月組公演「南の哀愁/ビバ!シバ!」を観劇。
南の哀愁は1947年に春日野八千代さんと乙羽信子さんで初演の作品。

将来有望な画家ジョンとタヒチの娘ナイヤの哀しいロマンス・・・
ジョンは眼を病んでいてその静養にタヒチを訪れ、土地の娘ナイヤと恋に落ちます。
が、ナイヤは視力を回復させるという薬草を摘みに出かけ、崖から足を滑らせて
死んでしまうという・・・すでに視力を失っていたジョンは倒れているナイヤに気付かず、
ナイヤの母親に告げられて、その死を知り号泣しちゃうんです。

っていう哀しいお話なんですが、個人的にはあんまり好きじゃない(ーーゞ
盛り上がりに欠けてラストまで退屈一直線って印象でしたんで・・・ラストは哀しいんだけど、
セットがすごくキレイだなぁと妙に感心したのを覚えてます(苦笑)崖があり滝があってすごく
涼しくて、そこにナイヤが倒れているその風景がキレイで印象深いです。
この作品の中の名場面といえばラスト。もうこれだけです。きっぱりと。
あとは主題歌ね。これは素敵なメロディです。今でも歌えるくらい耳に馴染んで帰宅したんで。
全体的には、どうなんでしょう?好みの問題ではありますが、再び再演となった時に客席は
埋るんだろうか・・・ってな心配がありそうな感じですけど。

ショーは舞踊神シバのイメージを現代に持ち込んで、あらゆるところで輝き踊るシバの化身
たちの姿を表現した内容・・・地球におりたった創造に始まり、宇宙ステーションを舞台に
原始人風宇宙人が登場したり、シバの布教活動があったり、雪に覆われた星があったり・・・
プロローグは地球にシバがおりたつんだけど、その後は宇宙に行ったきりで地球には戻って
来ないという(苦笑)舞踊神は地球よりも宇宙がお好きなようで・・・?
なんだか、今、冷静にパンフで振り返ってみると大した内容の作品じゃない気がするんだけど
当時の観劇中は結構楽しかったんですよね。不思議ー。
このショーで一番好きなのは「悲哀」という場面。
踊り続けて死んでいくという運命を背負った娘(こだま)と、その恋人(郷 真由加)との壮絶な
踊りの場面です。ものすごい運動量で、ただただ見入ってしまったu-tsuです。
ダンスの上手なお二人なので迫力もあったし、キレイだし。感動もんですね。名場面です。
u-tsuはこういうダンス場面大好き(^^)星のシメさんとシギちゃんの「コーイヌール」も最高。
最近ではやっぱり「青い洞窟」だなぁ〜♪

ちょっと脱線してますが・・・剣&こだまコンビの安定した舞台は好きです。
作品に恵まれていないような気はするんですけど、それでも観たいなって思えるコンビでした。
どちらかといえば、出演者は好みじゃないけど作品が気になって観るということはありがちです
が、その逆っていうのはあんまり無いんじゃないかと(苦笑)作品は難ありでも出演者が好きだ
からって観に行くのは星組くらいだもん、ってあまりに個人的すぎるが・・・(ーーゞ
小柄なお二人だけど舞台では大きなコンビで存在感もあり、理想的なコンビだったなぁと
つくづく思います。懐かしいなぁ・・・


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1988年11月は雪組公演「たまゆらの記/ダイナモ」を観劇。
当時トップコンビだった平 みちさんと神奈美帆さんがこの作品で退団でした。
奈良朝が舞台で、藤原不比等一門や長屋王ら皇族の政権争いの中でのはかない恋を
描いたロマン大作・・・ってあらすじですが、そんなにロマンがどうとかってほど
でもなかったような記憶が(苦笑)こういう時代物って難しく感じるので、
観劇中は結構、退屈でしたっけ。お気に入りの場面はとりあえず何箇所かあったけど、
それ以外はただひたすら重い雰囲気で・・・お芝居冒頭に、主要人物の子供時代の
場面があるのですが、平さんや杜さんなど上級生の人は観てて辛かった(苦笑)
研10前後の人の子役なんて、ちょっとどうかと思いますけどねぇ・・・
中には許せる範囲の人もいますが、この作品では引いちゃいましたよ。
当時はu-tsuは学生だったにも関わらず、不比等って何の人だっけ?やら
長屋王って誰?なレベルなもんで、ただでさえ辛かったのにねぇ(ーーゞ
日本物って嫌いじゃないけど、王朝物ってのはu-tsu苦手かも・・・
ごく普通のっていうか、青天やマゲや着流し姿の日本物の方がまだ入りやすい感じがします。

平さん演じる安宿王(あすかおう)と神奈さん演じる安宿媛(あすかひめ)は結ばれずに
別々の道を生きることになるのですが、それはお互いが相手を生きさせるため・・・
ということで、そういう切ない気持ちを表現するラストは、退屈も忘れてじ〜んと見入って
しまいましたねぇ。すごく地味なラストなんですけど(苦笑)ごくシンプルで、だから余計に
染みてくるというか・・・卒業する平さんと、去っていく安宿王が重なるからかもしれませんが。
日本物の雪組、芝居の雪組と云われるように、観ていて安定感ありましたし、
動きがキレイだなって思いますね。

ショーはダンサー平 みちさんの力をバランスよく観れたなぁという内容だったかな。
明るいパワフルなオープニングから、見どころいっぱいのショー作品という感じで。
印象深いのは中詰めあたりの場面。ストーリーダンスで、プリンセスを救出するプリンスって
いうよくある設定なんですが、意外にもお二人のこういう場面をみたことがなかったような
気がして。そんな目新しい場面でもないんだけど、ダイナモと聞くと何気に浮かぶシーンです。
その他、この公演で思い出すのはやっちゃん(神奈)のことばかりですねぇ・・・
この頃の娘役さんというのは現在以上に層が厚くて、技量力量ある人が多かったんですね。
それこそトップに就任してもいいというくらいの実力ある人がたくさんいて・・・
もちろん、力だけで務まる立場ではないけれど、やっちゃんは娘役としての資質が十分で、
更に今後の活躍も期待されるに相応しい人だっただけに、早い退団が残念で残念で・・・
可愛くてお茶目で、かと思うと大人びた表情を見せたり、1作品ごとに表情豊かで
笑顔がステキな娘役さんでしたねぇ。でも時折、すごく平さんを気遣っているような
感じがして、それがちょっとかわいそうというか・・・学年も離れていたし、何より
ダンサーの平さんの相手役に抜擢ということでしたから、さぞかし努力を要求されたんじゃ
ないかと・・・かなり厳しく稽古したという話もあったそうで。
今は宝塚のTV番組がいくつかあって、トークなんかで和気藹々としている様子が見えるので
上下関係なんかは良い雰囲気に感じるたりしますが、当時はそういう場面を見るなんて
滅多にない時代ですから、色々と厳しいことが多いのかなという想像があって・・・
なので、健気に頑張っているという風にも見えて、気の毒に感じることもありまねしたぇ。
そんなやっちゃんがu-tsuは大好きで、もっと活躍するのを観たかったですよ。
娘役トップではあるけれど、そんなにいい扱われ方はしていなかったような気が、今
思い出せばするんですよねぇ・・・なんか常に相手を立てているのはやっちゃんの方だった
ような気もするしなぁ。わたるくんと檀ちゃんコンビってのは、お互いがお互いを尊重して
いるというか、ちゃんと認め合っているのが舞台に良い具合に出ているんだけど、それが
平・神奈コンビにはあまりなかったような・・・観劇中はそんなの考えもしなかったけど、
こうして思い出しているとそんな気がしてくるからオモシロイよねぇ(苦笑)
とはいうものの、平・神奈の歳の差コンビってのは見応えあったし好きなコンビには
変わりない(^^)。


同年12月は星組公演「戦争と平和」を観劇。
娘役トップの南風まいさんはこれで退団されました。
1本物の上、題材が題材なだけにかなり重苦しい印象の舞台でしたが、軍服のオンパレード
って感じなのでu-tsu個人としては嬉しい舞台でしたねぇ(^^ゞ
長身のネッシー(日向 薫)さん、貴公子なシメ(紫苑ゆう)さん、色香漂うマリコ(麻路さき)
さんという軍服の似合うお三方のいる星組ですからねぇ、そりゃぁもう素敵だなんのって。
内容よりも舞台姿を観に行っていたという感じでしたかねぇ・・・

ネッシーさん演じるアンドレイと南風さん演じるナターシャを中心に、ロシアの歴史上最も
激動した時代を描いたトルストイ原作の作品ということで、ちょっと小難しかった。
印象的な場面といえばアンドレイとナターシャの出会いである舞踏会場面・・・
戦争から戻った直後に妻を亡くしたばかりの若公爵アンドレイと、ロストフ伯爵の末娘で今宵
社交界デビューする14歳のナターシャ。この時の演出やお衣装が何故か印象深いです。
貫禄ある南風さんに14歳というのはかなり無理がありましたが(苦笑)、それでもこの場面は
今でも好きだったりするんですよねぇ。お二人とも白が基調のお衣装なんですけど、両方とも
デザインが良かったなぁと思う。特に軍服は「ベルばら」なんかの軍服とは違ったデザインが
新鮮で、長身のネッシーさんによくお似合いでした(^^)あれ以来あの軍服は見かけて
いない気がしますが、あんなのわたるくんにも着てほしいなぁ〜。
どんな軍服かはGalleyで見てください・・・

そしてもう一つ、アンドレイと紫苑さん演じるニコライが戦場で出会う場面・・・
なんとも大人なムードのお二人がステキっていうのと、男同士のデュエットっていうのが
すごく良かったですねぇ。u-tsuはネッシーさんとシメさんの掛け合いな歌がとっても
大好きなので、この場面は印象的です。でもってここでの軍服が、また好きなんですよ〜。
ネッシーさんは深い緑色で白のマント付き、シメさんは赤色で羽織っている上着も赤。
戦場ってことでセットもほとんどないシンプルな舞台上に、軍服姿の二人だけがいる。
それがとても絵になってる感じで、大好きな場面です。

でもってもう一つ、ラストにアンドレイが死んでしまう場面、これも印象深いんです。
白の上下に水色のマントを着用した蒼白なアンドレイ・・・もうメチャ惚れました(苦笑)
守ってあげたい〜とか、死なないで〜ってすがり付きたい衝動に駆られるっていうか・・・
深層の美青年っての?そんなイメージが沸いちゃって(^^ゞちょっとやつれた感じが
また何ともいえず素敵なネッシーさんでございました♪

印象的というか、ドキドキしちゃった場面ってのがありまして・・・
ナターシャを誘惑するアナトリー(麻路)の場面は"おぉ〜っ"って感じでした(笑)
オペラを桟敷でみている設定なのですが、アナトリーはオペラではなく隣のナターシャを
じっと見つめ続けるんですよ。その見つめ方がなんとも"きゃ〜っ"って感じのキザさで
これはイチコロよねっていうくらい。見てるこっちが恥ずかしくなるくらい(^^;
マリコさんの眼差しはとっても危険なので、あんな風に見つめられたら逃げることは
できないだろうと(苦笑)言葉も無く、僅かな距離で真横からあの眼差しは間違いなく
撃沈されてしまうだろうと。お芝居と分っていても、ドキドキ胸が騒いだ場面です。
一度わたるくんで是非とも体験してみたい状況ですわ(*^^*)


重苦しい内容ではありますが、この作品は結構好きなので、再演してほしいなぁと
思っていたりします。イメージ的にはわたるくん向きじゃないように思いますが、
軍服ってことと、抑え的な役ってことで十分期待できるのではないかなと・・・
でもねぇ、現時点で一番合いそうなのは雪組のような気がする。
主役の雰囲気からいってコムちゃんやかしちゃんだよねって感じ。
現在公演中の「霧のミラノ」も軍服っていうから似たり寄ったりになるけど・・・
わたるくんなら、同じトルストイ原作を題材にした「シチリアの風」のほうが
見応えありそうだなぁ。結構、激しい内容だったと記憶してますが、すごく印象的
な舞台で、作品自体に惚れたんですよねu-tsu。これも是非再演を熱望なんですよ。
でもって再演叶った日は絶対にわたるくんで観たいですっ。

え、ちょっと脱線しましたが・・・この公演で南風さんが退団し、次回からは
毬藻えりさんが娘役トップに就任となり、これ以降が星組黄金期だなと感じたかな。
あくまでu-tsu的好みと偏見での印象ですけどね(ーーゞ
なんかパワーアップしたという感じがすごくしたし、オシャレな印象が新たに加わった
というか。都会的(ネッシーさん)でもありクラシカル(シメさん)でもありという。
そこへシギちゃん(毬藻)が入ることでビジュアル的にもバランス的にも良くなった
と思うし・・・この「戦争と平和」を思い出すと、古き時代よさよーなら〜って気持ち
になるu-tsu(苦笑)・・・日向・南風コンビは嫌いじゃないけど、貫禄ありすぎな
娘役トップはどうかと思うのよね。やっぱり娘役の頂点には初々しさ可憐さは必須条件
かと。実力あって安心して観ていられるのが1番だけど、宝塚って特殊だし、観てて
無条件で虚構世界に浸れるってのが大事ですから・・・
今時の娘役さん、ビジュアル的にはいいけど宝塚って意味では層が薄いと思うのは
utsuだけだろーか・・・?


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・・・to be continue




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