u-tsuの宝塚歴
初観劇から、好きだったスターさんのことなど、
年代順にお話していきます。
1989年、昭和から平成へと変わった年の初宝塚は3月の月組公演、
「恋と霧笛と銀時計/レインボー・シャワー」。
この年、宝塚は75周年という中途半端な年でした(苦笑)
何故か分らないが、東京はこの公演のパンフにだけ75周年と入っている。
パンフ中の理事の挨拶にも今年で75周年とあるので、単にそれだけを
示したくて入れているのかもしれないが・・・だから何さ?って感じで。
作品がそれに合わせて作られたとかいうワケでもなさそうだし・・・
u-tuにとっては75なんて数字は半端にしか思えないのだが(苦笑)
ま、それはイイとして・・・
明治初年頃の横浜が舞台で『黒船小僧』と異名をとった旧幕臣の新聞記者が、
米国大統領より贈られた銀時計の行方を追って反政府派の陰謀を暴いていく
活劇物・・・という内容らしい。らしい?うーん、記憶にあまり無いので
たぶんあらすじ通りのお話なんだろうと思う(ーー;
確か2回ほど観劇したはずなんですけど、ショーの印象が強くてお芝居は正直
ほとんど記憶していない作品・・・でも結構笑って観ていた記憶はある(笑)
文明開化の時代なんで、積極的に西洋式なものを取り入れて新しい時代を生き
ようとする日本人と、そんなものに染まってたまるけぇっ!な日本人がいて、
そこに異人が絡むので賑やかな印象はあったと思う。
この作品で妙に印象深いのは、未沙のえるさん演じる下っ引きの松五郎と朝凪
鈴さん演じる女親分の美津、若央りささん演じる元旗本直参の警視、池野源十郎。
この3人で歌う場面があるんですけど、それがなんともまったりコミカルな場面で
可笑しいったらない。ある日u-tsuの観劇予定の前の公演中に大きめな地震があった
んですけど、それすらも歌詞に組み込んでしまう未沙のえるさん・・・外にいても
ハッキリと揺れを感じるほど大きな地震にもかかわらず、次の回ですぐにネタに
してしまうとは(笑)自分の観劇中にも地震あったら怖いなぁ〜という心配も、
思わず忘れてしまいましたです。
他はねぇ、ホントに記憶がない・・・不思議なくらいに。そんなにつまらないと思う
ような内容ではなかったような気はするんだけどなぁ?後は流石に横浜、異人さんと
いう役があるせいか英語の台詞もチラホラありましたねぇ。パンフの脚本読んでも
こんなだったかなぁって感じで・・・2回観ても記憶に残らないってのはどういうこと?
できれば記憶復活のためにも、もう1度観てみたい作品ではあります(^^ゞ
逆に覚えているのはショー。題名の通り雨と傘をテーマにした内容で、テンポの良い
流れだったかな。一番好きだったのは雨のシティナイトという場面。涼風さんの歌う
ブルースから始まり3つの構成からなるダンス場面で、アダルトチックな色が濃く、
でも弾けてパワフルなところもありで、このショー一番の盛り上がり場面ですね。
男役はよりカッコよく渋くダンディで、娘役は可愛くキレのあるダンスという感じかな。
この場面、振付は羽山先生でした。この前のリサイタルDVDを観て、ものすごく懐かしく
新鮮に感じた羽山先生の振付に感激したu-tsuですが、今でもこの場面観ると同じように
感じます。この場面、体力的にシンドイと思いますが、観客にとっては見応えありますよ。
こういう場面も最近のショーでは久しくお目にかかっていないですからねぇ・・・
タキシードと渋めのカクテルドレスの群舞・・・いいなぁ、またこんなの観たいよなぁ。
パープルレインという場面もよく覚えてる。涼風さんはピエロに扮し蝶に恋をすると
いうメルヘンチックな場面。永田 萌さんのイラストをイメージしたという場面だけあって、
とても優しい雰囲気がありました。蝶はこだま愛さんで、これまた可憐で踊りも良い。
涼風さんのピエロは外見にピッタリで、童話の一場面を再現したような感じで。
どちらかといえば大人っぽい雰囲気の場面が多い作品で、ここだけ童心に戻れるという
か、絵本を見ているような印象で、イラストそのものという感じ。
大階段のデュエットダンスも良かったなぁ。すごく妖しげな楽曲を涼風さんが歌い、
ウタコさんとミミちゃんが踊る・・・ウタコさんはそんなにダンスが上手というワケではない
けど、何故かミミちゃんとのデュエットダンスはキレイなんだよねぇ。ミミちゃんが相手に
合わせることができるせいなのかな?ミミちゃんはダンスが上手だけど、決して男役より
前に出ない。男役を立てるというか謙虚というか。見てるとそんな感じがするんだけど、
でもあからさまにそうしているワケではないので、とても自然に見えるんだよね。
だけどそんなところが可愛さを増しているようにも思える。
一途さみたいなものが滲み出ているというか。
ホント、この剣&こだまコンビ観てると、お互いをよく見合っているという気がするし、
ウタコさんは懐広く深く、ミミちゃんは一途で可愛くあろうと心がけているのじゃないかと
u-tsuの勝手な想像ですが、そう思うくらい良いコンビですよ。
その翌月、4月は花組『会議は踊る/ザ・ゲーム』を観劇。
『会議は踊る』は映画でご存知の方もいるでしょうが、おとぎ話のようでありながらも結末は
ちょっとほろ苦いというか・・・悲恋とまではいかないまでも、ホントに束の間の淡い夢という
感じのお話で。ラストが切なくてねぇ、泣くほどじゃないんだけど、なんかキュンっとしちゃう。
アレクサンドル1世のナツメさん、軍服がお似合いです(^^)立ち姿がとてもキレイでした〜。
後のフェルゼンも素敵でしたが、アレクサンドルは流石皇帝だけあって軍服自体がイイ!(笑)
そしてそれを着こなしているナツメさんも良かったのよねぇ、カッコよさと品のバランスが。
キャルさん演じるクリステルは皇帝と束の間恋に落ちる手袋屋で働く娘なんだけど、できれば
もうちょっと若い娘役さんでお願いしたかった気はする・・・いえ、キャルさんのクリステルは
可愛いし元気だし一途だしと文句なく上手かったと記憶していますが、容姿が女の子らしいという
よりは大人っぽい人なので、ハタチなるかならないかの娘というにはちょっと・・・違和感(苦笑)
具体的な年齢設定があったかどうか覚えていませんが、話の内容からして若い娘とあればやっぱり
ハタチそこそこだよなぁと。でも舞台は良かったし、ただただ楽しむことに集中できた作品なので
ミスキャストではなかったんだろうと思う。ナツメさんとの雰囲気が良いコンビですからねぇ。
希望・願望を語るコーナー【Wish】にも書いたんですが、u-tsuこの作品の再演を熱望切望してるの。
こんなに素敵な作品なのに、なんで1度も再演されないのか解せないんだ。
同じ軍服物(?)のベルばらよりも、断然『会議は踊る』の方が観たいのにっっ。
豪華な大作のリピート上演も結構ですが、こういう名作を上手く再演するってことは考えにないのか?
ベルばらも他の舞台じゃ絶対に観れないと思うけど、この『会議〜』も宝塚だから楽しめる作品だと
思うんだよね。こんなに宝塚らしい作品、オリジナルでも原作付にしてもここ数年出合ってない。
斬新だったり、壮大な世界観だったり、美術的に感激したりってことはあったけど、これぞ宝塚ならでは
って作品はなかった。ショーではこんなの観たかったんだよ〜ってのに合えたけど・・・
Wishにはオーストリア宰相メッテルニヒをわたるくんで観たいって書いたんだけど、今ならアレクサンドル
だね。この間の全ツで軍服姿観たら、今むしょーに軍服なわたるくんがツボなんで(^^ゞ
しかも相手役のとなみちゃんは可愛らしいのでクリステルが似合うと思うし。
あぁ絶対に再演して欲しい〜っ。できれば今の星組で是非とも〜っっ。ホントに、真剣にお願いしたい。
ショーは人生における様々なゲームをジャズやスポーツなどの世界に置いて表現・・・
プロローグからセリをめいっぱい効果的に使用して、目新しい印象でした。
セットが電球のいっぱい付いたアーチみたいの以外に何もなくてとにかくシンプルなオープニング。
華やかなとはとても言えないんだけど、群舞で踊っているのを観てると花組らしいと思える。
舞台奥の黒幕が上がると電球がキラキラした背景が登場するんだけど、それ以外はやっぱり何も無く。
ホリゾントまでとセリをいっぱいにつかった群舞のプロローグはとても印象深いですね今でも。
他によく覚えているのはジャズからニューヨークへと続く場面で、瀬川佳英さんのダンスが良かった。
生真面目なダンスとでもいうのか、とにかくビシッビシっと決めて踊るので硬い感じもするんですけど、
キレイで見てて気持ち良い。もちろん上手いし。なんかダンスの雰囲気がわたるくんに似ている気もする。
わたるくんより上級生だからわたるくんが似ているっていうべきかな。u-tsuの好きなダンサーベスト5に
入るくらい瀬川さんのダンスは大好きなんですよ。娘役さんをエスコートするときもとても優しそうだし。
勝手に踊らないというか独りよがりなところがないので、一緒に組んでいる娘役さんもキレイに踊れている
ように見えるし。素晴らしいダンサーの1人として貴重な存在だったなぁ・・・
同じ場面のセットで、透明なボックスの中に娘役がスタンバイしているところがあるのですが、その演出も
印象的でした。なんてのか、リカちゃん人形なんかが売られている箱みたいな感じで・・・
お人形が透明ボックスに入っているという風に見えて、それが可愛らしい感じがして記憶に残ってます。
ここの衣装は白燕尾にシルクハットと白ドレスでナツメさんだけが赤色で紅一点。ちょっと意味違うけど・・・
それもまたキレイで素敵な演出でしたよ。このショーではこの中詰めが一番お気に入りかなぁ。
驚いたのは大階段フィナーレ。なんとトップコンビのデュエットダンスがない・・・
ラインダンスが中詰めにあり、大階段登場したらナツメさんが大階段上で歌う。
でも主題歌なんだよね、歌ってる楽曲が。なんでパレード以外で主題歌なの?って思ってたら、なんと、
これがパレードの始まりだったんですよ。一瞬「えっ?!」て感じ。も、もうパレードなの?って驚いた。
心の準備ができてないっての(苦笑)いきなり始まったフィナーレに呆気にとられちゃいました。
しかも宝塚名物の大きな羽もなく、衣装はシンプルなタキシードと中途半端な丈のドレス・・・
でもって手にはペンライトっ!シャンシャンじゃなくてペンライトよ。
オープニングから目新しくて「へぇ〜」なんて単純に感心してたけど、流石にこのフィナーレには唖然としたな。
良いも悪いもなくて、ただ「意外」でしたねぇ。意表をつかれたっていう方が正しいかな。
こんなフィナーレは初体験で驚いたけど、こういう事を考える先生もいたのかと。
パレードはどの作品も華やかで豪華な印象が強かっただけに、このシンプルなパレードには
正直物足りなさが残った。とはいえ、羽がなかったり衣装が大きく広がったりしていないおかげで、銀橋や花道
には通常よりもちょっとだけ人の並びが多く、それはそれで良かったようにも思う。
結果的には良い意味での意外性と斬新さが目立つ貴重なショー作品の1つだなぁと、今でも好きな公演です(^^)。
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