花舞う長安

−玄宗と楊貴妃−



次回は『玄宗と楊貴妃』ってことで、
久々に難しいお話なのかなぁとちょっと不安・・・
いや、難しいとか軽いとか以前の不安かも(ーーゞ
日本の歴史にさえ疎いのに、自国以外の歴史なんて
余計にさっぱり・・・ちんぷんかぷんでございます。
なので、今回もちょっとだけ背景を探してみましたので、
u-tsuのように歴史に弱いの・・・という方は一緒に
予習しましょう〜(^^;



大劇公演も後半戦に突入しましたねぇ。
日々、違った玄宗皇帝を生きておられるのだろうと
想像しながら、埼玉でぼんやりとしておるu-tsuです(^^ゞ

さて、座談会を読みましたが、なんだかスッキリ感がないというか・・・
どこが?と聞かれても、何となくとしか答えようがないんですが、
あまり、見所がないような印象が・・・実際に観劇した方の感想では
それぞれに見所があるのは分かるんですけど、座談会だけでは
前面に出されているものが何だか分かり難い感じがしました。
受け取り方の問題ではあると思うんですけどね。
この座談会で一番違和感を感じたのが寿王が玄宗の息子ということ。
もちろん、実際にはその通りで違和感を感じるのはおかしいんだけど、
今回の玄宗は年齢設定が低いんで、そこへ大きな息子ってのは
絶対ヘンだと・・・・血が繋がっていない、というのならムリにでも
納得するけど(苦笑)。それと、安禄山が楊貴妃を口説くということ。
宝塚なのでかなり史実と違うとはいえ、安禄山が楊貴妃を口説く
って設定にはハテナマークがいっぱいでした。
安禄山にはあまり色恋のイメージがないので・・・
でも、その辺に至るまでの分かり易い場面があれば、まぁいいかもね、
とは思いましたが・・・こんなふうに、ちょっと、あれ?と思う座談会でした。

で、ル・サンクが発売されたので、載っている脚本を読んでみました。
そしたら座談会で感じたのとは違う違和感がありまして(苦笑)。
亡き楊貴妃を思い秋雨の中を歩く玄宗・・・
仙人によって、今一度、楊貴妃に逢おうとする・・・と、場面が変わって
韋皇后と安楽公主を捕らえ、唐六代皇帝に即位する・・・・
玄宗ってば勝手に即位しちゃっていいのか?とちょっと疑問(苦笑)
一応、皇帝陛下殺害の罪で天誅と言っているので、当然、次期皇帝は
皇子である玄宗のはずだけど、韋皇后たちが殺害したのは中宗皇帝
であって、玄宗の父、睿宗じゃないんだよねぇ?
父皇帝が生きているのに勝手に即位宣言はマズイんじゃ・・・
それとも、韋皇后たちを捕らえた場面と即位宣言の場面では
時間の経過があるってことなのでしょうか?
この辺の転換は観ていないのでなんとも分からないのですが・・・

そして座談会と同じく違和感ありの寿王との場面。
特に台詞では親子の会話は感じませんが、一体どんな関係なの?と
分かり難いかなぁと。座談会では礼音くんが「お父さんに取られて・・・」
と言っていたので、設定上でもこの関係は史実通りなのでしょうけど、
なんか素直に受け入れられないんですよねぇ(苦笑)。
せめて、武恵妃と寿王が姉弟で、玄宗にとって寿王は義弟ってこと
ならば納得もしましょうが・・・父と子では・・・ムリですっ。
でもって、寿王のもとを玄宗がなかなか訪れないのは武恵妃の面影が
辛いからと、座談会では話していたわたるくんですが・・・
でも玉環を自分のものにしたのは彼女の一部が武恵妃に似ていたから、
って台詞にありますよねぇ?なんかとっても矛盾を感じる(ーーゞ
玄宗としてはどちらもホンネだろうとは思いますが。

玄宗が玉環を貴妃としてお披露目する場面の後、陳 玄礼と国忠のやりとりで
「胡旋舞を舞った時の恐ろしいほど早い動きを見たか?」と禄山に対する
台詞がありますが・・・一体どのような舞いだったのでしょうか(笑)?
とても気になりますっ。禄山はそんなにすごい踊りをしたんでしょうか?
「危険な男と云うほかない」とまで云ってますが、ここの台詞は違和感大。
素早く舞えることがそんなに危険なのでしょうか?剣舞でもしているの?
実際には禄山は巨漢といわれているので、そんな男が素早い動きで
舞うのなら驚いても不思議はないんですけど、あんなにスマートな禄山なら
動きが速くても驚かないんじゃないかと・・・
禄山は大きく太っていてお腹がものすごく出ていたといわれていまして、
でも動きはとても速かったらしいんです。巨漢=鈍いってイメージが多く
あると思いますが、禄山はそうではなかった。だから驚く事ができるんです。
舞台では二枚目悪的な禄山だと思えるのに、脚本読んでるとこの台詞は
ヘンだと感じます・・・なんでこの台詞を入れたのやら?

七夕の誓いで流れる河村隆一作曲の『水蓮の花』・・・
ちょっと聴いただけですが、なかなか素敵な曲ですねぇ(^^)
比翼連理の誓いの場面にはピッタリでしょう。
この場面はお芝居の中でとても楽しみなんですよ。
早く生で聴きたいものですっ。

楊貴妃が潔く死に赴く所あたりから長恨歌の場面まで、
脚本を読んだ限りでは流れがいいなと感じました。
写真を見てもとても綺麗な場面のようですし・・・
ラストシーンで中間の疑問などが解消されるような気がしないでもない。
でも時間が過ぎるとやっぱり疑問は疑問のままなんだけどね(苦笑)。

脚本での楊貴妃はそんなに性格が悪いワケでも無く、やりたい放題
というワケでも無くという印象かな。基本的には原作でも同じような印象は
ありましたが、かなり我儘な部分が出ていたのでイヤな女〜って思ったu-tsuです。
梅妃が気の毒に思えたし・・・でも、脚本ではどちらかといえば梅妃のほうが
イジワルそうな印象が強い感じ・・・それも「覚えているがいい」という
たった一言の台詞だけでそう感じるから不思議。
あの台詞のあとは出番のない梅妃。なのに何かありそうな台詞・・・
もっとすごい妃同士のバトルでもあるのかと期待しちゃったけど、無かった。
梅妃の中途ハンパな使い方には勿体無いなぁと思ってしまいます。
もう少し楊貴妃との対比が出るように、梅妃と玄宗の場面があればなぁと。
いや、それにしても華ちゃんの梅妃、キレイですねぇ(^^)
梅妃は背が高くほっそりとしていたそうで、舞台写真を見るとナルホドねと。
檀ちゃんが楊貴妃の再来と云われるなら、華ちゃんは梅妃の再来ってトコロかな?
今回のわたるくんは両手に花でさぞかし幸せいっぱいな毎日なのでしょうねぇ。

玄宗の年齢設定が若くなったということで、宝塚的なお話になっているとは思いますが、
それならば、高力士の年齢も若くして良かったのじゃないかなぁと・・・
専科の方が皇帝付きの側近を演じる事で脇が締まり芝居にも重みが出るのは確かですが、
個人的には皇帝と側近の友情というか、それに似たようなものを原作などで感じたので
思いきって高力士を汐美さんで観てみたかったかも・・・と。
たぶん、舞台での二人の関係は爺とお坊ちゃまな雰囲気がありそうで、
それはなんか違うような気がするんですよね。
高力士は玄宗よりも1歳年上なだけで、でも身分の違いからあくまでも臣下。
けれどただの臣下ではなく、最も信頼厚く玄宗に寵信される側近・・・
なんの心もなくて、そこまで皇帝に慕われる臣下はいないでしょう。
傍から見たら高力士はかなり玄宗に甘いんだけど、ただ甘やかすってワケでもなく。
皇帝の地位を脅かすような人物は遠ざけ、いつでも玄宗が第一の側近。
年齢がほとんど変わらない二人だからこその関係が心地良いと思うんですよねぇ。
星原さんの高力士は安定していてしっかりと皇帝をサポートしているだろうと
簡単に想像できるんですけど、個人的には、そんな高力士も観たかったなと。
星原さんの高力士は適役だとはもちろん思いますよ、うん。
想像できちゃうくらいイメージ合ってますもん(^^)
でも、叶わないと思うほど観たくなるのがミーハー魂ってやつでして・・・

とにかく、早く観てスッキリしたいっ。

なんか、長くなってしまったので、今日はこれにて終了〜。






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