ダンシング・リサイタル
Across
−2006.4.28 サンシャイン劇場−





行って参りましたダンシング・リサイタル・・・
何があるのか、ドキドキと不安で劇場まで行きましたが、
始まってしまえば余計な思考はふっ飛び、ただひたすらに
わたるくんに釘付けの2時間で、あっという間でした・・・
たった1度の観劇でどこまで記憶があるのか不明ですが、
感じたままをつぶやいてみようと思います



ACTT  ON THE STREET CORNER

幕が上がると、ラジカセが1台、ポツンと浮かび上がる。
DJの軽快なトーク・・・リスナーからのリクエスト曲を紹介する。

『壊れかけのRadio』

トレンチコートの男が歌う。純粋で脆く繊細でありながら、苛立ちとすれ違いの日々・・・
2度と戻れない、輝ける少年時代を懐かしみ、夢見るように。

ひとり、またひとりと、男の記憶から甦るように、あの時代の仲間たちが現れる。
戻れないはずの、あの日々に、男は戻る・・・


こんな感じで始まった『Across』、シンプルなセットと、一貫してラジオから流れているという
設定の楽曲。全ての曲が懐かしく、違和感なく身体に染みこんで、とても心地良い。
わたるくんと同年代のu-tsuにとっては、似たような時期に各曲を耳にしているワケで、それを
考えるとすごくヘンな感じもするけど(笑)だって、なんか想像できないんだよ。同年代とはいえ、
わたるくんの方が何に関しても大人な印象があるもので。u-tsuなんてまだまだお子ちゃまよ(ーーゞ

出だしがこの曲って、なかなか良い選曲だね。過去を振返る設定ってのはありがちだけど、
J-POPでまとめて表現するってのは本公演はもちろん、ディナーショーでも観られない内容だから。
全て日本語で、誰もが通過するであろう少年期の青春ってのを上手く表現できてる。
実際には舞台のようにキレイじゃないけど、過去の思い出ってのは美化して記憶してる部分もあるからね。
u-tsu個人は過去に悔いがいっぱいあるので、舞台のような純粋な青春時代に憧れてしまうけど(苦笑)

で、わたるくんは、過去を懐かしむ青年の感情を見せて、曲の世界を舞台上でゆっくりと現実化してる。
普段の舞台メイクとは違ってナチュラルなので、表情が良く見える。舞台との距離も近いので、
よりリアルさが伝わり、更に稽古場風景のようにスニーカーを履いてたりするので、とっても自然。
親しみやすさっていうか、なんか、自分も一気に10代に戻っちゃったような感覚も湧いて、憧れの男の子を
遠巻きに見ているっていうか(笑)なんだか胸がきゅーんY な状態で、まるで初恋体験みたいな感じ(^^ゞ

余談ですが、u-tsuは徳永英明さんの曲なら『未来飛行』と『裸足の太陽』がお気に入りさっ



『どんなときも』以降、一気に少年時代へタイムスリップ。u-tsuが恋した頃の、爽やかでやんちゃな
わたるくんに再会できた。作品ごとに大人の男が色濃くなったわたるくん。頼もしく感じ、憧れていく反面、
どこかで寂しいとも感じていたu-tsu。それがこの『Across』でまた会えて、もうどんなに嬉しいかっ。
めちゃめちゃ待っていたんだよ、こんなわたるくんをっっ。ますますu-tsuの精神年齢は過去へ遡っちゃった。

主な相手役がウメちゃんってことにも大感激っ。わたる少年には可憐な少女よりも、ちょっと意地っ張りで
だけどホントは素直な少女の方が良く似合う。今回の娘役メンバーの中ではウメちゃんが1番の適任だと思った。
2人が組んで踊っている時、ほんの一瞬だけど、「青い洞窟」を思い出して重ねてしまった・・・
また2人の場面を観たいと思っていたけど、まさかこういう作品、内容とは考えていなかったよ。

『少年時代』では狭い舞台をいっぱいに使って踊るわたるくんが印象的。手話にも似た振付があって、
繊細な表現が良かった。そしてエンディーの歌声に透明感があって聴き惚れてしまった(^^)


サッカーボールが登場したり、色んな格好の少年が登場したのは『太陽と埃の中で』だったかな?
なんか、少年少女のみんながお茶目で可愛いなぁって思って観てたんだけど(^^)
正直、名前も顔もほとんど認識していなかった下級生が、楽しそうに舞台に立っているのが印象的で。
余談だが、夢乃聖夏くんを最初見た時、礼音くんかと思ってしまった(苦笑)ありがち?

『フィーリング』・・・記憶がポッカリ抜けている(ーーゞ どんなだったんだこの場面・・・
3組のカップルが順番に出てきて、しっとりと踊っていたような?でもってわたる少年とウメ少女の軽い
デュエットがあったような?流れる曲は全て耳に馴染んでいるんだけど、u-tsuは曲名とアーティスト名が
なかなか一致しなくて、無意識に口ずさみながら「コレ誰が歌ってたっけなー」と考えて・・・
眼はしっかりわたるくんに集中しながらも、曲のことに気を取られて記憶が曖昧だ。


『冬の稲妻』ではアウトローな少年団が楽しい。この曲じゃ、わたるくん「You're Rollin Thunder」
しか歌わないんだけど、その一言が何とも男らしいよー(^^; そこだけ着メロにしたいくらい。
余談だが、アリスの有名なこの曲が『冬の稲妻』ってことを初めて知った・・・歌は良く知ってるが。

『Runner』はちょっとした思い出の曲で、正直、ここでは聴きたくなかった(苦笑)
昔、好きだった生徒さんが出演したバウ公演で使われたんですよ。最後のバウ出演作品で、この公演
翌月の東京通常公演で卒業されて・・・バウではこの曲で元気に少年してたのが印象深くてねぇ。
劇中の役は少年とは程遠いボス役なんだけど(^^; スケジュールの都合で青年館上演されたのが
翌年だったか。出演者はほとんど同じなのに、応援してた生徒さんは退団後で、青年館の幕が上がった時
その姿がないことがショックで思わず泣き出してしまったという(苦笑)そんなちょっと寂しい思い出の曲。
そのせいか、この曲の間はなんだか落ち着かなくてねぇ。観ているようで観ていないって状態だった・・・


そういえば、ここまでの流れって少年と少女の出逢いと、淡い恋の日々を表現してる感じだよね。
でもって『冬の稲妻』『ランナー』あたりでケンカ別れってか、ちょっと距離ができちゃったというか。
少女を置いてけぼりにした少年の後姿に向かって気持ちをぶつける少女・・・『GET CRAZY!』に続く。



『GET CRAZY!』ではウメちゃんが可愛くちょっとカッコよく歌って・・・たよね?ふくれっ面がまた良いの。
少女たちも等身大でとても自然で可愛い(^^)普段の舞台ではちょっと観れない現代っ子な雰囲気が
なんともリサイタルならではで、たまにはこんな娘役の配役もいいよなぁ〜と。
娘役にしてはハードな曲かとも思ったけど、みんなステキに歌い踊っててよかった。

『MOON LIGHT BLUES』は「あきれるほどのうぬぼれ屋さん〜」のあたりの歌詞が好きで。なんか女の子の
可愛いやきもちって感じがするんだよね。歌の内容としては結構悲しいんだけど(苦笑)
この曲で、それまでのやんちゃな少年少女とはお別れっていう印象があって、ちょっぴり切なさも感じたり。
でも踊っているわたる少年とウメ少女、とっても良かったよぉ〜(^0^)


『君がいるだけで』になると、それまでGパン姿だったのがスーツとドレス姿に変身。
雰囲気がハイスクールの卒業プロムみたいで、ハリウッドの青春映画の1シーンのような設定。
わたる少年も一気に青年さを増して、カッコイイのなんのっ。制服からスーツに変わったときの男の子って
妙に大人びて見えて、特別な感情がない相手でもちょっとドキっとしてしまうけど、それに似た驚きってか、
眩しさみたいなものを感じちゃった(^^ゞ もちろん、女の子に対してもそんなドキドキってあるけど、
わたる少年がウメ少女を見たときの表情が、まさにそれだった。お互いにとっても惹かれ合っているのに
素直になれない・・・気持ちとは裏腹に身体は動かない。前向きな歌詞なわりに、現実は上手くいかない
ってとこがリアルだなぁと思ったわ。それにしても、この曲が出てくるとは予想外だった・・・


「5年たっても 10年たっても 君のとなりにいたい」『ムーンライト ダンス』では少女の気持ちが表現されてる。
上手くいかない、相手の心が分らないことへの不安と苛立ち。こんなの恋じゃない・・・少年への想いを断ち切る
ような悲しい眼をした少女。なんてピタリな選曲なんだ〜と思わず頷いてしまった(笑)

『風のLONELY WAY』ここで持ってきましたか。前の曲では少女の決別、この曲では少年の弱さが出ているかな。
少年の1歩踏み出して少女を守ってあげるっていうのが思い切ってできない、それが照れなのか、それとも
たんに勇気が出せないでいるのか・・・歌詞だけだと大人な考えだったりするんだけど、舞台ではどう見ても
大人が身を引くとかじゃないんだよね。やっぱり青春時代のもどかしさってのが濃いと思う。
成長もしてるわけだから少年少女じゃなくて、青年と娘になるのかな・・・


『One more taime,One more chance』確かわたる青年を除く全員が登場して、語りかけるようにみんなの
ソロがあった場面・・・だったような。とてもシンプルな振付なのに心に染み入ってくるみんなの表情・・・
「いつでも捜しているよ どっかに君の姿を」「こんなところに いるはずもないのに」
この歌詞と同じことをしたことがあります、宝塚の劇場で。やっぱり好きだった生徒さんの退団後に。
あれから10数年・・・また同じことをしてしまうのかと思ったら、冷静にはこの曲を聴いていられなかった。
なんか、虚無感に襲われるというか、力が抜けちゃったというか・・・気持ちがどっかにいっちゃった感じ。


そんな状態の中場面は『ラブストーリーは突然に』。わたる青年とウメ少女のすれ違いが、ここでやっと
成就する。何度も何度も道が分かれすれ違う振付が、2人の過去を表現してて切ないよね。
「誰かが甘く誘う言葉に 心揺れたりしないで」少女をしっかりと抱きしめる青年が、やっと男になった
気がして、遠回りもしたけど恋愛なんてそんなもんよねと、妙に納得してしまった(苦笑)
この抱きしめるトコが、また何とも男らしくて、ウメちゃんが羨ましかったよ・・・


『FOREVER MINE』て歌詞がすごくイイよねぇ。シンプルなんだけど想いの深さを感じるな。
「僕だけが あなたを守れる この世界で ひとり」「僕だけが あなたを愛せる 他のどんな 誰より」
わたるくんにこんなこと言ってもらえたら昇天しちゃうだろうなぁ。ま、そんなのは夢の夢だけど・・・
今はu-tsuがわたるくんに言いたいな、この言葉(^^)きっとファンのみなさんも、そんな気持ちで
どんな時もわたるくんを見つめているんだろうけど。こんな風に堕ちてみたい、わたるくんとならY



ACTTはホントにどの曲も口ずさめる懐かしい曲ばかりで、気が付くと自分も歌っているという(^^ゞ
でも曲とアーティストが一致しないのがほとんどで、帰宅して調べてから「ほほぉー」と納得の連続。
ついでに歌詞を読んでは場面ごとの内容に理解が増すという次第で・・・
時間もあっという間で、ちょうどCDアルバム1枚分くらい。45分ほど?通常のショーよりも10分は短い。
でも各曲のプロモーションビデオを観ているような感じだし、少女漫画を実写で観てる感じもして
とっても楽しく懐かしい内容だったな。いかにもな内容でこれぞ少女漫画の王道をいってるよね(^^)

リサイタルとはいえ、他の12人全員にきちんとソロや見せ場があって、とても温かいものを感じた。
申し訳ないけど今回初めて認識した下級生さん・・・笑顔がステキで個性も魅力もある人たちだよ。
本公演でもだんだんと重要な場を与えられてきた中級生(?)さん・・・作品によって醸し出す風情が
多くなって頼もしい存在だね。そして舞台では余裕を感じさせる上級生さん・・・下級生を引っ張りつつ、
ちゃんと自分のやるべきことを表現して存在できるのは流石です。今回娘役さんは4人だけだけど、
みんな可愛くて可憐なんだけどカラーがそれぞれ違うから少人数でも華やかだったなぁ。

そして、わたるくん・・・ホントに爽やかでリアルだった。少年から青年への成長が、男役の成長と
重なって、「湖月わたる・少年期」みたいな(^^)アルバムをめくるように場面が変わるごと、
色んな表情が観れて感激だった。どこをとっても見応えある内容で、上島先生にも大感謝ですっ。




ACTU TO THE DISTANCE レポは こちら(^^)







Home menu   Repo Top    宝塚Repo Top






clipは「Willful Material」様よりお借りしています